結論: タイの travel eSIM は日本を出る前に買っておくのが正解です。タイでは 2025 年 8 月から現地 SIM の新規登録に顔のライブネス認証が加わり、2026 年 5 月 16 日からは外国人はパスポート原本で対面登録・1 社 3 枚までになりました。NBTC (国家放送通信委員会) は海外発行の travel eSIM にこの規則が及ぶかを明言していませんが、国際ローミングとして接続するため現地 SIM の新規登録手続きは通常発生しないと考えられています (公式の適用除外の明言はありません)。料金は 2026 年 10 月時点の公式価格で 10GB・30 日が定価 $7.54〜$10.99、クーポンを使うと約 $5.00〜$6.79 です (Saily・Nomad のクーポンは初回購入向け)。

タイの空港で SIM を買えば済むと思っていました。

以前はそれで十分でした。いまは 2025 年 8 月の NBTC 命令で顔認証が加わり、2026 年 5 月からは外国人はパスポート原本で対面登録が原則です。

travel eSIM にもその登録は必要なんですか?

NBTC は海外発行の travel eSIM への適用を明言していません。Yozzo もその沈黙を指摘しており、対象外は通説で公式の除外ではありません。

いつ買って、いつスマホに入れればいいですか?

基本は出発前に自宅で入れておけば大丈夫です。ただ Nomad の公式案内では、50GB と 10 日無制限だけはタイ到着後のインストールが指定されています。

料金やクーポンの比べ方も迷いそうです。

3 社の公式ページで全 29 プランの価格を取り直しました。クーポンは条件が会社ごとに違うので、容量帯ごとに表で比べるのが確実です。
この記事でわかること: (1) タイの SIM 登録規制が 2025 年 8 月と 2026 年 5 月の 2 段階でどう厳しくなったか、(2) 2026 年 9 月 15 日からのビザなし 30 日と、eSIM の有効期間の合わせ方、(3) AIS と True (旧 dtac を統合) の網・バンド・速度、(4) Saily / Nomad / esim4travel の公式ページに掲載されたタイ向けプランの料金とクーポン後価格、容量・日数・初回購入かどうかによる選び分け、(5) 外務省の危険情報が出ている南部・国境地域と eSIM の圏外、の 5 点です。1 社に決め打ちせず、旅程や購入回数の条件ごとに選べるよう、NBTC の告示を解説した法律事務所の資料、タイ国政府観光庁 (TAT)、外務省 海外安全ホームページ、Ookla、各社公式の料金ページを突き合わせて整理しました。
- タイの SIM 登録は 2 段階で厳格化——現地 SIM と travel eSIM の違い
- 2026 年 9 月からビザなし滞在は最長 30 日——eSIM の有効期間の合わせ方
- AIS と True (旧 dtac)——タイの網・バンド・5G の実力
- タイ eSIM の料金比較 (2026 年 10 月時点・公式掲載プラン)
- 推奨 eSIM 3 選——表から決める Saily / Nomad / esim4travel の使い分け
- 出発前の設定手順と到着日の段取り (iPhone / Android)
- タイ南部・国境地域——外務省の危険情報と eSIM の圏外
- 決済と連絡手段——PromptPay・LINE・緊急番号
- よくある質問
- まとめ——タイ eSIM は出発前に、容量帯とクーポンの有無で選ぶ
- 参考文献
タイの SIM 登録は 2 段階で厳格化——現地 SIM と travel eSIM の違い
本ページの開示: 本ページにはアフィリエイトリンクが含まれており、リンク経由でご購入いただくと当サイトに報酬が発生する場合があります (読者の購入価格は変わりません)。価格は 2026 年 10 月 30 日に各社公式のタイ向けページで確認した値、規制・入国・治安情報は 2026 年 10 月時点で NBTC の告示解説、タイ国政府観光庁 (TAT)、外務省、Ookla などの公開資料から確認した内容です。料金・規制は変わりやすいため、購入前と出発前に各社公式・公的機関で最終確認してください。

空港の SIM カウンターでは何をされるんですか?

パスポート提示に加え、2025 年 8 月 18 日付の報道どおり NBTC 命令で顔のライブネス認証が必須になりました。1 社 3 枚の上限もあります。
タイの現地 SIM の登録ルールは、ここ 1 年あまりで 2 回変わっています。1 回目は 2025 年 8 月。Biometric Update の報道によれば、NBTC は AIS・True を含むすべての携帯事業者に対し、SIM の新規登録時に顔のライブネス認証 (カメラの前でまばたきや首振りをして本人であることを確かめる仕組み) を導入するよう命じました。空港のカウンターでは、パスポートのスキャンと用紙の記入に加えて、その場で顔の撮影が行われる形です。
2 回目は 2026 年 5 月です。タイの法律事務所 Tilleke & Gibbins の解説によると、NBTC は 2026 年 5 月 15 日に「技術犯罪の防止・抑止措置に関する告示 (第 2 号)」を官報に掲載し、翌 16 日に施行しました。外国籍の利用者について、次の 3 点が加わっています。
- 本人確認は原則パスポートで、対面で行う (パスポートを持たない場合の代替書類は限定的)
- 1 人あたり 1 事業者につき SIM は 3 枚まで
- 登録から 60 日以内に開通 (アクティベート) しないと、対面での再確認が必要 (これは開通の期限で、「60 日でチャージできなくなる」という意味ではありません)
背景にあるのは、東南アジアで深刻化しているコールセンター型詐欺への対策です。観光客を狙い撃ちにした規制ではありませんが、夜遅くに着いた空港のカウンターで、顔認証込みの手続きを待つ時間は以前より長くなりがちです。
travel eSIM はこの規制の対象になるのか
ここは断定できない部分なので、分かっていることと分かっていないことを分けて書きます。分かっているのは、上の 2 つの規則が「タイの通信事業者の顧客として SIM を新規登録する人」を対象にしていることです。Saily・Nomad・esim4travel のような travel eSIM は海外の事業者が発行した回線で、タイでは AIS や True の網に国際ローミングとして接続します。利用者がタイの事業者と新たに契約するわけではないため、現地 SIM の登録手続きは通常発生しないと考えられています。
一方で、NBTC は海外発行の travel eSIM にこの規則を適用するかどうかを明言していません。MVNO 専門メディアの Yozzoも、海外 eSIM 事業者に対する NBTC の沈黙を「deafening silence」と表現し、現地 SIM だけに適用されるなら抜け穴になると指摘しています。2026 年 10 月 30 日時点で、travel eSIM への適用を明確にした NBTC の公式発表は私が調べた範囲では見当たりませんでした。つまり「対象外」は業界の一般的な理解であって、公式の適用除外ではありません。長期滞在の前には、最新の NBTC の告示を確認してください。
2026 年 9 月からビザなし滞在は最長 30 日——eSIM の有効期間の合わせ方

ビザなしの滞在日数も変わったと聞きました。

TAT によると 2026 年 9 月 15 日から日本旅券のビザなし滞在は観光で最長 30 日。30 日有効の eSIM と期間が重なります。
通信と並んで変わったのが入国のルールです。タイ国政府観光庁 (TAT) のニュースリリースによると、2024 年 7 月から続いていた 60 日間のビザ免除措置は2026 年 9 月 15 日で終了し、同日から新しい 30 日・15 日のビザ免除区分に切り替わりました (関連する内務省告示は 2026 年 8 月 31 日に官報掲載)。日本は 30 日間ビザ免除の対象国に含まれています。新しい 30 日免除は観光目的が前提なので、出張など観光以外の目的なら別途要件を確認してください。また陸路の国境検問所から 30 日ビザ免除で入国できるのは、原則として1 暦年に 2 回までとされています。
eSIM 選びに引き直すと、ビザなしで入国する観光客の滞在は最長 30 日なので、30 日有効のプランを選べば期間切れの心配はまずありません。3GB・5GB・10GB は 3 社とも 30 日有効、20GB も Saily と esim4travel は 30 日有効です (Nomad に 20GB は無く、Nomad の 50GB は 10 日有効)。ただし無制限プランは日数ごとの商品で、Nomad の無制限は 5 日・7 日・10 日の 3 種類しかありません (2026 年 10 月 30 日時点の公式ページ)。2 週間を超える滞在で無制限を使いたい場合は、15 日以上の商品がある Saily か esim4travel が候補になります。
AIS と True (旧 dtac)——タイの網・バンド・5G の実力

AIS と True、どちらに繋がるのがいいですか?

都市部はどちらでも十分。AIS も掴むなら AIS と dtac 対応の Nomad 固定容量。True は 5G 全国カバー 94% と発表しています。
タイの携帯網は、AIS と True Corporation の実質 2 社体制です。True は 2023 年に dtac と合併し、Telecom Review Asia の報道によれば 2025 年に網の統合 (One Network) を完了、5G のカバー率は全国 (nationwide) で 94%、4G は 99% に達したとしています。空港では「True」と「dtac」の両方のブランドの SIM が並んでいますが、中身の網は統合が進んでいます。
travel eSIM がどちらの網に載るかは、会社だけでなくプランによっても違います。2026 年 10 月 30 日に各社公式ページで確認した範囲では、Nomad の固定容量プラン (1GB・3GB・5GB・10GB) は AIS と dtac、Nomad の 5 日・7 日無制限は True と dtac、Nomad の 10 日無制限と 50GB は True のみです。esim4travel は DTAC / TRUE の 2 網で、AIS は含まれていません。Saily の公式ページは「タイの主要な携帯網」と書くのみで、接続先の事業者名は明記していませんでした。小さな島や山間部では事業者によって電波の入りが変わるため、複数の網を掴めるプランのほうが圏外になりにくいのが一般論です。
速度は、Ookla の Speedtest Global Index (2026 年 9 月更新) でタイのモバイル回線のダウンロード中央値は 133.71Mbps・世界 29 位です。同ページには平均値 (172.28Mbps) も載っていますが、体感に近いのは中央値のほうです。地図・SNS・ビデオ通話にはバンコク、チェンマイ、プーケットのような都市部で十分な水準です。
端末側で気にしたいのは対応バンドです。FrequencyCheck の AIS の解説では AIS が 700MHz・900MHz・1800MHz・2100MHz・2600MHz 帯などを使うとしており、同サイトのバンド一覧では、AIS・True (FrequencyCheck の TrueMove H の解説) とも 4G は Band 1 / 3 / 8 / 41、5G は 2.5GHz 帯の n41 が挙がっています。700MHz 帯は AIS の説明文には出てきますが、バンド一覧には載っていません。Band 1 / 3 / 8 / 41 は日本の携帯網でも使われているバンドなので、日本向けのスマホは対応していることが多いものの、対応バンドは機種ごとに違い、5G の n41 に対応しているかも機種次第です。地方で急に遅くなったり 5G に繋がらなかったりする場合に備えて、出発前にメーカーの仕様表で一度確認してください。
タイ eSIM の料金比較 (2026 年 10 月時点・公式掲載プラン)
Saily / Nomad / esim4travel のタイ単独プランを、2026 年 10 月 30 日に各社公式ページで掲載されていたプランをすべて取得し、定価 (米ドル) とクーポン適用後の目安を並べました。Saily と Nomad のクーポンは初回購入 (新規顧客) 向けなので、2 回目以降の購入では定価の列で比べてください。esim4travel の CAIRNROAM は、初回限定かどうかを含む適用条件を公式の文面で確認できていません。
固定容量プラン (定価 → クーポン後)
| 容量 / 有効期間 | Saily | Nomad | esim4travel |
|---|---|---|---|
| 1 GB (1日) | 取扱なし | 取扱なし | $0.85 → $0.77 |
| 1 GB (7日) | $2.99 ※クーポン対象外 | $5.00 ※クーポン適用可否は未確認 | $0.95 → $0.86 |
| 3 GB (30日) | $5.99 → $0.99 | $6.00 → $1.00 | $2.68 → $2.41 |
| 5 GB (30日) | $7.99 → $2.99 | $8.00 → $3.00 | $4.07 → $3.66 |
| 10 GB (30日) | $10.99 → $5.99 | $10.00 → $5.00 | $7.54 → $6.79 |
| 20 GB (30日) | $19.99 → $14.99 | 取扱なし | $14.49 → $13.04 |
| 50 GB | 取扱なし | $17.00 (10日) ※クーポン対象外 | $39.69 → $35.72 (30日) |
無制限プラン (定価 → クーポン後)
| 有効期間 | Saily (5GB/日まで高速) | Nomad | esim4travel (3GB/日まで高速) |
|---|---|---|---|
| 3日 | 取扱なし | 取扱なし | $6.85 → $6.17 |
| 5日 | 価格未確認 | $13.00 → $8.00 (2GB/日まで高速) | $11.02 → $9.92 |
| 7日 | 価格未確認 | $15.00 → $10.00 (2GB/日まで高速) | $15.19 → $13.67 |
| 10日 | 価格未確認 | $17.00 ※クーポン対象外 (総量の扱いは未確認) | $21.44 → $19.30 |
| 15日 | $38.99 → $33.99 | 取扱なし | $31.87 → $28.68 |
| 20日 | 価格未確認 | 取扱なし | $42.29 → $38.06 |
| 25日 | 価格未確認 | 取扱なし | $52.72 → $47.45 |
| 30日 | 価格未確認 | 取扱なし | $63.14 → $56.83 |
「定価 $X → クーポン後 $Y」の太字 $Y は、Saily・Nomad は $5 OFF、esim4travel は 10% OFF を定価に当てはめて当方で計算した目安です (1 セント未満は四捨五入)。実際の請求額は各社の購入画面が優先します。定価はいずれも 2026 年 10 月 30 日に各社公式のタイ向けページ (Saily / Nomad / esim4travel) で確認した値で、Nomad はページ上の円表示の基になっている米ドル価格を採りました。「取扱なし」はその日の公式ページに該当プランが無かったもの、Saily の「価格未確認」は、タイのページに表示された無制限の価格が 15 日分だけだったものです。同じページのプラン全般の説明には期間が 5・7・10・15・20・25・30 日と書かれていますが、これはタイの無制限プランにその日数があることを示す記述ではないため、商品の有無を含めて未確認としました (3 日はこの期間の説明に無いため「取扱なし」)。Nomad の 10 日無制限と 50GB はクーポン (プロモコード) の利用が禁止されたプランで、いずれも True 網のみ・タイ到着後にインストールするよう案内されています。高速通信の 1 日あたりの上限を超えると、3 社とも最大 1Mbps 程度に減速します。ただし Nomad の 10 日無制限は、公式ページに日次上限の表記が無い一方で、商品データには同じ $17.00 の 50GB プランと同じ 50GB という容量値が併記されており、総量に上限があるか、超えた後にどうなるかは確認できていません。
クーポンコード一覧 (2026 年 10 月時点)
- Saily: クーポン
CAIRNR6205で $5 OFF - Nomad: クーポン
ILEXBDNSXSBAで $5 OFF - esim4travel: クーポン
CAIRNROAMで 10% OFF
適用条件は次のとおりです。Saily (公式の紹介プログラム規約) は初回購入のみ・他の割引と併用不可で、定価 5.60 米ドル未満のプランには適用されません (タイでは 1GB / 7 日 $2.99 が対象外)。Nomad (公式の紹介プログラム案内) は新規顧客の初回購入向けで、他のプロモコードや割引とは原則として併用できません。また、プロモコードの利用が禁止されたプラン (タイでは 10 日無制限と 50GB) には使えません。最低購入額などそれ以外の細則は案内ページで確認できなかったので、定価 $5.00 の 1GB / 7 日を含め、適用されるかは購入画面で確認してください。esim4travel の CAIRNROAM は 10% OFF ですが、初回限定かどうか、最低購入額や対象外プランなどの細則は公式の文面を確認できていません。
表から読める結論——クーポンの有無で最安が入れ替わる
表を容量帯ごとに読むと、クーポンを使う場合 (Saily・Nomad は初回購入) の最安は、1GB が esim4travel ($0.77 / $0.86。ただし Nomad 1GB / 7 日 $5.00 にクーポンが適用される場合を除く)、3GB と 5GB が Saily ($0.99 / $2.99、Nomad と 1 セント差)、10GB が Nomad ($5.00)、20GB が esim4travel ($13.04) です。無制限は 3 日と 15 日が esim4travel ($6.17 / $28.68) で最安です。5 日・7 日・10 日は、価格を確認できた Nomad と esim4travel の 2 社では Nomad ($8.00 / $10.00 / $17.00) が安く、Saily は同じ期間の価格を公式ページで確認できませんでした。ただし Nomad の 5 日・7 日は高速通信が1 日 2GB までで、esim4travel (1 日 3GB まで) より 1GB 少なく、10 日は前述のとおり総量の扱いを確認できていません。毎日動画を見るなら、安さと高速枠のどちらを取るかで選び分けになります。20〜30 日の無制限は、3 社のうち価格を確認できたのが esim4travel だけです。
Saily・Nomad のクーポンが使えない 2 回目以降の購入では、3 社の定価同士で比べると固定容量の 1GB〜20GB はすべて esim4travel が最安です (1GB $0.95 / 3GB $2.68 / 5GB $4.07 / 10GB $7.54 / 20GB $14.49)。esim4travel の CAIRNROAM が 2 回目以降にも使えるなら、差はさらに広がります。無制限は定価同士だと、5 日は esim4travel ($11.02) が Nomad ($13.00) より安く、7 日 (Nomad $15.00 / esim4travel $15.19) と 10 日 (Nomad $17.00) は Nomad が安いままです。なお 15 日無制限は Saily が 1 日 5GB まで高速なのに対し esim4travel は 1 日 3GB までなので、毎日動画を多く見るなら差額の $5.31 (クーポン後同士) をどう見るかで選び分けになります。
推奨 eSIM 3 選——表から決める Saily / Nomad / esim4travel の使い分け

3 社のうち、結局どれを選べばいいんでしょう?

初回の 3〜5GB は Saily、10GB と 5〜7 日無制限は Nomad、2 回目以降の 1〜20GB は定価最安の esim4travel です。
3 社は、容量帯と網の構成で向き不向きがはっきり分かれます。上の表と合わせて読んでください。
Saily——初回で 3〜5GB の短期旅行と、1 日 5GB の 15 日無制限に
Saily は NordVPN を運営する Nord Security 系列の eSIM です。タイでは初回クーポン込みで 3GB / 30 日 $0.99、5GB / 30 日 $2.99と、この容量帯で最安 (Nomad と 1 セント差) になります。15 日無制限 ($38.99 → $33.99) は 1 日 5GB まで高速で、esim4travel の 15 日 (1 日 3GB) より $5.31 高い代わりに高速枠が多いのが特徴です。公式ページによればテザリングは無制限、購入から 180 日以内に有効化すればよく (期限を過ぎると自動で開始)、アプリには広告・トラッカー遮断などのセキュリティ機能があります。接続先の網は公式ページに明記がないため、網を重視する人は購入前にアプリで確認してください。料金は Saily のタイ eSIM ページ で確認できます。クーポン CAIRNR6205 で $5 OFF (定価 $5.60 以上の初回購入)。
Nomad——10GB 帯と 5〜10 日の無制限、AIS を含む固定容量プランに
Nomad は初回クーポン込みの 10GB / 30 日が $5.00で 3 社最安、無制限も 5 日 $8.00・7 日 $10.00 (いずれも 1 日 2GB まで高速で、esim4travel の 1 日 3GB より少なめ) で、価格を確認できた範囲では 5〜10 日の無制限が最も安いのが持ち味です。もう 1 つの特徴は網の構成で、1GB〜10GB の固定容量プランは AIS と dtac の 2 網に対応しています。3 社のなかで AIS 網を掴めることを公式ページで確認できたのは Nomad の固定容量プランだけでした。注意点は 3 つあります。1 つ目は、10 日無制限と 50GB (各 $17.00) はクーポン対象外で True 網のみ、しかもタイ到着後にインストールするよう案内されていること (早すぎると開通に失敗するおそれがあるとしています)。10 日無制限は総量に上限があるかどうかも確認できていません。2 つ目は、公式ページの 1GB と 10GB プランの購入時の注意書きに、タイの規制によりパッタニー・ナラティワート・ヤラーの 3 県と、ソンクラー県のジャナ・ナタウィー・テーパー・サバヨーイの 4 郡ではサービスが無いと明記されていること (詳しくは後述の南部の章)。3 つ目は、Nomad には 15 日以上の無制限が無いことです。Nomad のタイ eSIM はクーポン ILEXBDNSXSBA で $5 OFF です。
esim4travel——1GB・20GB・15 日以上の無制限と、2 回目以降の購入に
esim4travel は、クーポンを使わない定価で比べると固定容量の 1GB〜20GB すべてで 3 社最安です (1GB / 7 日 $0.95、10GB / 30 日 $7.54、20GB / 30 日 $14.49)。クーポン込みでも 20GB ($13.04) と 1GB (Nomad の 1GB にクーポンが効く場合を除く) は最安で、無制限は 3 日 ($6.17) と 15 日 ($28.68) が最安、20〜30 日は 3 社のうち価格を確認できたのがここだけです。Saily・Nomad のクーポンが使えない 2 回目以降の購入でも、定価のまま割安です。網は DTAC / TRUE の 2 網で、AIS は含みません。データ専用で電話番号は付かず、購入から 90 日以内に有効化する必要があります。esim4travel のタイ eSIM はクーポン CAIRNROAM で 10% OFF です。
まとめると、初回で 3〜5GB なら Saily、初回で 10GB や 5〜10 日の無制限 (価格を確認できた範囲。10 日は総量の扱いが未確認) なら Nomad、1GB・20GB・15 日以上の無制限や、Saily・Nomad のクーポンが使えない 2 回目以降は esim4travel、というのが表から素直に導ける選び方です (1GB は Nomad の 1GB にクーポンが効く場合を除く)。タイから LCC でベトナムやシンガポールへ抜ける旅程なら、ベトナム eSIM ガイド や シンガポール eSIM ガイド も合わせて確認してください。国ごとに登録ルールが違うので、1 枚の周遊プランで済むかどうかの判断材料になります。
出発前の設定手順と到着日の段取り (iPhone / Android)
基本は日本を出る前に、自宅の Wi-Fi で購入から QR コードの読み取りまでを済ませておくことです。iPhone は「設定」→「モバイル通信」→「eSIM を追加」、Android は「設定」→「ネットワーク」→「SIM」→「eSIM を追加」から、各社が発行する QR コードを読み取ります。使うには端末が eSIM 対応で、SIM ロックが解除されている必要があります。
ただし例外があります。Nomad の 10 日無制限と 50GB は、インストールした時点で (タイ国外でも) 有効期間が始まり、公式にタイ到着後にインストールするよう案内されています。このプランを選んだ場合は、空港の無料 Wi-Fi などでインストールする段取りにしておきましょう。それ以外の Nomad のプランはタイの網に接続した時点で始まりますが、接続しなくても購入から 60 日を過ぎると自動で開始します。esim4travel は対応網に接続した時点で始まり、購入から 90 日以内に有効化が必要です。Saily は購入から 180 日以内に有効化しないと自動で開始します。網への接続で始まるプランなら、日本でインストールしておいても到着前に日数は減りませんが、購入から出発までを空けすぎないようにしてください。
到着したら、機内モードを解除して eSIM 側の回線を「モバイルデータ通信」に指定し、eSIM 側のデータローミングを ON にします (travel eSIM はローミング扱いのため、OFF のままでは繋がりません)。日本の回線は音声・SMS 用に残しつつ、日本側のデータローミングは OFF にしておくと、思わぬ海外パケット料金を防げます。繋がらないときは、データローミングの設定を確認してから再起動するのが定番の手順です。
タイ南部・国境地域——外務省の危険情報と eSIM の圏外

南部のハジャイ方面でも eSIM は繋がりますか?

ハジャイ郡は Nomad が一部プランで圏外とするソンクラー県の 4 郡に入りません。ただ外務省はソンクラー県全域をレベル 2 以上にしています。
タイ旅行で見落としやすいのが、マレーシアとの国境に近い深南部です。外務省 海外安全ホームページのタイの危険情報 (2026 年 7 月 2 日発出) では、ナラティワート県・ヤラー県・パッタニー県と、ソンクラー県のジャナ郡・テーパー郡・サバヨーイ郡がレベル 3 (渡航中止勧告)、ソンクラー県のそれ以外の地域がレベル 2 (不要不急の渡航中止)です。分離独立を掲げる武装勢力による襲撃・爆発事件が頻発していることが理由とされています。あわせて、カンボジアとの国境から 30km 以内がレベル 3、30km を超え 50km 以内がレベル 2 に指定されています。
通信の面でもこの地域は特殊で、Nomad は公式ページの 1GB と 10GB プランの購入時の注意書きで、タイの規制によりパッタニー・ナラティワート・ヤラーの 3 県とソンクラー県のジャナ・ナタウィー・テーパー・サバヨーイの 4 郡ではサービスが無いと明記しています (3GB・5GB・無制限のプランには同様の注意書きがありません)。郡名のうちジャナ・テーパー・サバヨーイは外務省の表記に合わせました。外務省の危険情報に名前が出てくるのはこの 3 郡だけで、ナタウィー郡 (Na Thawi) は英語表記をもとにした筆者による音写です。4 郡は外務省がレベル 3 とする地域とほぼ重なり、ナタウィー郡はレベル 2 (ソンクラー県のその他の地域) に含まれます。一方、ハジャイ郡と、県都のあるムアンソンクラー郡はこの 4 郡に含まれていません。Saily と esim4travel の公式ページには同様の記載が見当たりませんでしたが、記載が無いことが使えることの保証にはなりません。バンコク、チェンマイ、プーケット、サムイ島などの一般的な観光ルートはこれらの地域に含まれません。ハジャイ経由で陸路マレーシアへ抜ける旅程を考えている場合は、外務省の最新の危険情報を確認したうえで、陸路でタイへ再入国する回数にも注意し (30 日ビザ免除での陸路入国は原則 1 暦年 2 回まで)、マレーシア eSIM ガイド も参考にしてください。カンボジアへ陸路で入る場合の注意は カンボジア eSIM ガイド にまとめています。
決済と連絡手段——PromptPay・LINE・緊急番号
タイの日常決済の主役は、タイ中央銀行が推進する QR 決済の PromptPay です。タイ中央銀行 (Bank of Thailand) の国際 QR 決済連携のページには日本との連携も載っていますが、これはタイ人旅行者が日本の加盟店で支払う方向の仕組みとして説明されています。このページの記述を読む限り、日本の決済アプリでタイの PromptPay の QR を読んで払える仕組みとしては書かれていないため、短期の日本人旅行者は国際ブランドのクレジットカード、少額の現金、カードを登録できる配車アプリの Grab を組み合わせるのが現実的です。
連絡手段は LINE が定番です。DataReportal「Digital 2026: Thailand」によれば、タイの LINE の月間アクティブユーザーは 2025 年後半時点で 5,600 万人、人口の 78.2% に相当します。ホテルやツアー会社とのやり取りも LINE で済むことが多く、日本で使っている LINE がそのまま使えます。緊急時は警察が 191、外国人旅行者向けの観光警察が 1155 です。
よくある質問
タイの空港で現地 SIM を買うと、何が必要ですか?
2026 年 5 月 16 日施行の NBTC 告示により、外国籍の人は原則としてパスポート原本を持って対面で登録します。2025 年 8 月からは顔のライブネス認証も加わっています。1 人あたり 1 事業者につき SIM は 3 枚までで、登録から 60 日以内に開通しないと対面での再確認が必要です。
travel eSIM でもタイの顔認証登録は必要ですか?
NBTC は海外発行の travel eSIM にこの規則が及ぶかを明言していません。travel eSIM はタイの網に国際ローミングとして接続し、タイの事業者と新たに契約するわけではないため、現地 SIM の登録手続きは通常発生しないと考えられています。ただし公式の適用除外の明言は無いので、長期滞在の前には最新の告示を確認してください。
10GB・30 日のタイ eSIM はどれが一番安いですか?
2026 年 10 月 30 日の公式価格では、初回クーポンを使う場合は Nomad の $5.00 (定価 $10.00) が最安で、Saily $5.99、esim4travel $6.79 が続きます。Saily・Nomad のクーポンが使えない 2 回目以降は、定価で比べて esim4travel の $7.54 が最安です。
無制限プランはどれを選べばいいですか?
初回購入なら、価格を確認できた範囲では 5〜10 日は Nomad (5 日 $8.00・7 日 $10.00 はクーポン後、10 日 $17.00 はクーポン対象外) が最も安くなります。ただし Nomad の 5 日・7 日は高速通信が 1 日 2GB まで (esim4travel は 3GB まで) で、10 日は総量に上限があるかを確認できていません。Saily は同じ期間の価格を公式ページで確認できませんでした。Nomad のクーポンが使えない 2 回目以降は、5 日で esim4travel の定価 $11.02 が Nomad の定価 $13.00 より安くなります。15 日は esim4travel の $28.68 (1 日 3GB まで高速) が最安で、1 日 5GB まで高速が欲しいなら Saily の $33.99 です (いずれもクーポン後)。Nomad に 15 日以上の無制限はありません。価格は 2026 年 10 月 30 日時点の目安です。
日本人はタイにビザなしで何日滞在できますか?
タイ国政府観光庁 (TAT) によると、2026 年 9 月 15 日から日本旅券のビザなし滞在は観光目的で最長 30 日です。それ以前の 60 日間のビザ免除措置は同日に終了しました。陸路の国境検問所からの入国は、30 日ビザ免除では原則 1 暦年 2 回までです。30 日有効の eSIM プランなら滞在期間をカバーできます。
日本のスマホはタイでそのまま使えますか?
eSIM 対応で SIM ロックが解除されていれば使えます。FrequencyCheck のバンド一覧では、AIS・True とも 4G は Band 1 / 3 / 8 / 41、5G は n41 です。日本向けのスマホはこれらの 4G バンドに対応していることが多いものの、5G の n41 を含めて対応状況は機種ごとに違うので、メーカーの仕様表で確認してください。
タイ南部でも eSIM は使えますか?
Nomad は公式ページの 1GB・10GB プランの注意書きで、パッタニー・ナラティワート・ヤラーの 3 県とソンクラー県のジャナ・ナタウィー・テーパー・サバヨーイの 4 郡ではタイの規制によりサービスが無いと明記しています。ハジャイ郡はこの 4 郡に含まれません。これらは外務省がレベル 3 (渡航中止勧告) またはレベル 2 としている地域とほぼ重なります。一般的な観光ルートは含まれませんが、南部へ行く場合は外務省の最新情報を確認してください。
まとめ——タイ eSIM は出発前に、容量帯とクーポンの有無で選ぶ
タイは 2025 年 8 月の顔認証、2026 年 5 月の対面登録・1 社 3 枚の上限と、現地 SIM の手続きが年々重くなっています。travel eSIM への適用は NBTC が明言していないグレーな部分が残るものの、国際ローミングとして接続する travel eSIM を出発前に入れておけば、空港のカウンターに並ばずに着陸直後から使えるのが最大の利点です。
- 初回購入で 3〜5GB: Saily (
CAIRNR6205で $5 OFF、3GB $0.99 / 5GB $2.99) - 初回購入で 10GB、または 5〜10 日の無制限 (価格を確認できた範囲。5・7 日は 1 日 2GB まで高速、10 日は総量の扱いが未確認): Nomad (
ILEXBDNSXSBAで $5 OFF、10GB $5.00) - 1GB・20GB・15 日以上の無制限、Saily・Nomad のクーポンが使えない 2 回目以降: esim4travel (
CAIRNROAMで 10% OFF、定価 10GB $7.54)
価格はいずれも 2026 年 10 月時点の目安です。ビザなし滞在は 2026 年 9 月 15 日から最長 30 日になったので、30 日有効のプランが滞在に合わせやすい選択肢です。南部や国境地域へ行く場合は、外務省の危険情報と、Nomad の一部プランの圏外地域を先に確認してください。ほかの国の eSIM 事情は cairnroam 日本語版のトップページ から探せます。記事の誤りや質問は お問い合わせフォーム からどうぞ。
参考文献
- Tilleke & Gibbins — Thailand Tightens Telecom Registration, Data, and IP Address Rules to Combat Tech Crime — NBTC 告示 (第 2 号) の 2026 年 5 月 15 日官報掲載・16 日施行、外国籍者の SIM 3 枚上限・パスポートによる対面確認・60 日以内の開通
- Biometric Update — Thailand mandates biometric liveness detection for SIM registration (2025-08-18) — SIM 新規登録への顔のライブネス認証の義務化
- Yozzo — Thailand’s New Biometric SIM Registration: A Hurdle for Foreign eSIM Providers? — 海外 eSIM 事業者への適用について NBTC が明言していないことの指摘
- タイ国政府観光庁 (TAT Newsroom) — Thailand introduces new 30-day and 15-day visa exemption rules from 15 September (2026-09-01) — 60 日ビザ免除の終了、日本を含む 30 日ビザ免除区分への移行、陸路入国は原則 1 暦年 2 回まで
- 外務省 海外安全ホームページ — タイの危険情報 (2026 年 7 月 2 日) — 深南部 3 県とソンクラー県 3 郡がレベル 3、ソンクラー県のその他地域がレベル 2、カンボジア国境地域の危険レベル
- Ookla — Speedtest Global Index: Thailand (2026 年 9 月更新) — モバイル回線のダウンロード中央値 133.71Mbps・世界 29 位
- Telecom Review Asia — True completes One Network — dtac との網統合完了、5G の全国カバー 94%・4G 99%
- FrequencyCheck — AIS Thailand — AIS が使用する周波数帯と、4G (Band 1 / 3 / 8 / 41)・5G (n41) のバンド一覧
- FrequencyCheck — TrueMove H Thailand — True の 4G (Band 1 / 3 / 8 / 41)・5G (n41) のバンド一覧
- Bank of Thailand — Cross-Border Payment Linkages — PromptPay の国際 QR 決済連携と、日本との連携の方向
- DataReportal — Digital 2026: Thailand — LINE の月間アクティブユーザー 5,600 万人 (人口の 78.2%)
- Saily — タイ eSIM プラン — 2026 年 10 月 30 日確認の価格、無制限の高速枠 (5GB/日)、テザリング、180 日の有効化期限
- Nomad — タイ eSIM プラン — 2026 年 10 月 30 日確認の全 8 プランの価格・接続網、南部の圏外地域、到着後インストールの案内
- esim4travel — タイ eSIM プラン — 2026 年 10 月 30 日確認の価格、接続網 (DTAC / TRUE)、無制限の高速枠 (3GB/日)
- Saily — 紹介プログラム規約 — クーポンの初回購入限定・最低金額の条件
- Nomad — 紹介プログラム案内 — 新規顧客の初回購入向けの USD 5 割引、他プロモとの併用の扱い
最終更新日: 2026-10-30

