【保存版】日本人の海外旅行者向け eSIM 完全ガイド|LINE が使えない国・特殊事情・主要国別 71 ヶ国対応

Traveler using a smartphone in an airport lounge at sunset — Cairnroam travel eSIM

結論: 日本人の海外旅行では、出国前に日本で travel eSIM を購入して QR コードを読み込んでおくのが最も安く確実で、現地到着直後から使えます。物理 SIM の差し替えは不要、日本の番号も SMS 認証用にそのまま維持できます。ただし LINE が使えない国 (中国・イラン等) と IMEI 登録義務のある国では追加準備が必要 — 本ガイドはその対策を 71 ヶ国分まとめています。

Minato
Minato

海外で使う eSIM、結局どこから準備するのが一番楽なんだろう。

Akira
Akira

私は海外発行 eSIM を 1 枚 + LINE 代替を日本でセットしておく形に落ち着きました。

Minato
Minato

現地で SIM 買う派、最近キツくなってきましたよね。空港カウンターで普通に並ぶ。

Akira
Akira

Bali・Bangkok・Manila あたりは年々登録が厳しくて、事前準備で 9 割解消できる感覚です。

Minato
Minato

結局、LINE が使える国か使えない国かの見極めが一番大事じゃないですか?

Akira
Akira

同感です。本記事は LINE 規制 / SIM ID 規制 / 国別ハイライトの順で、判断材料を出していきます。

このページで分かること: 日本人が海外で eSIM を使うときに私 (sasapy) が必ず先に確認しておくのは、(1) LINE が使える国・使えない国の見極め、(2) SIM ロック解除と eSIM 対応端末の確認、(3) 行き先別の通信規制 (SIM 登録 / IMEI 登録 / VoIP) の 3 点。本ガイドは私が東南アジア・中東・EU・北米の数十か国を回ってきた現場体験を主軸に、Citizen Lab / Freedom House / BEREC / 総務省 / GSMA Intelligence などの公的資料で補強する形で 71 ヶ国分の準備指針を 1 本に集約しました。配下の国別ページ (中国・トルコ・フランス・米国・タイ・韓国・サウジアラビア等) はページ下部の国別一覧から直接アクセスできます。

私が海外フリーランスを始めて 8 年、eSIM を実渡航で使い始めて 7 年が経ちました。物理 SIM の差し替え運用から始まり、2019 年に iPhone XS の eSIM 対応をきっかけに Saily / Nomad / esim4travel / Airalo / Holafly / Ubigi を順番にローテーション使用してきた中で、年々はっきりしてきたのは「現地 SIM 購入よりも海外発行 eSIM をローミングで使う方が、ほぼ全ての国で楽で安く確実」というシンプルな結論です。本ガイドはその選択を裏付ける現場体験と公的データを順番に提示していきます。

  1. 海外で日本人がまず確認すべき 5 つの通信事情
    1. SIM ロック解除——2021 年 10 月以降は原則解除済み
    2. eSIM 対応端末——iPhone XS 以降 / Pixel 4 以降が目安
    3. データ通信のみ vs 音声通話——LINE 通話で 9 割は足りる
    4. 帰国時の APN リセット・eSIM プロファイル削除
    5. 旅行前チェックリスト (出国 1 週間前〜前日)
  2. ★【最重要】LINE が使えない・制限される国
    1. 完全ブロック国——中国
    2. 過去ブロックされていた国——イラン
    3. VoIP 規制がかつてあった国——UAE / サウジアラビア / カタール / オマーン
    4. トルコ——BTK 規制で SNS 断続ブロック
    5. 対応策——LINE 代替の事前インストールと家族との二重化
  3. ★【最重要】SIM 身分証・IMEI 登録規制——主要 7 ヶ国の制度と海外 eSIM の優位
    1. マトリクス——主要 7 ヶ国の規制根拠と海外 eSIM 適用外根拠
    2. インドネシア——KTP + 空港 IMEI の二段、海外 eSIM は両方とも対象外
    3. タイ——NBTC + 2025-08 生体認証、海外 eSIM はローミングで完全回避
    4. フィリピン——RA 11934 (2022) 、ローミング eSIM は適用範囲外
    5. トルコ——IMEI 31,692 TL の世界、観光客ローミングは完全免除
    6. 中国——実名制 + 顔認証、海外 eSIM は LINE / Google 利用の二重優位
    7. インド——Telecommunications Act 2023、現地保証人ハードルの回避
    8. エジプト——2026-01 IMEI 規制改定、海外 eSIM は引き続き対象外
    9. 残り 62 ヶ国の傾向
    10. この章のまとめ
  4. 身分証なしで買える「グレーゾーン SIM」と露天購入の落とし穴
    1. 主軸——ベトナム: 法令厳格、でも旧市街では身分証なしで売られている
    2. 同類のグレーゾーン国——カンボジア / モロッコ / ペルー / ナイジェリア
    3. グレーゾーンが小さい国——タイ / ジョージア / スリランカ / ラオス / ネパール
    4. 露天 / キオスクで買うときの注意 5 点 (どうしても買う場合)
    5. この章のまとめ
  5. 国別の特殊事情ハイライト
    1. 中国——GFW + 国営 eSIM 制限 + 香港経由ローミング
    2. トルコ——BTK eSIM 登録規制 (IMEI ロック)
    3. 韓国——Google Maps ルート検索が使えない
    4. フィリピン——SIM Registration Act (RA 11934)
    5. サウジアラビア——観光ビザ開放 + Mecca/Medina 非ムスリム立入禁止
    6. EU 圏——RLAH (Roam Like at Home) で 27 ヶ国を 1 プラン
    7. US 領 + プエルトリコ——ESTA 1 枚で OK
    8. 南アフリカ——loadshedding (計画停電) で基地局停電リスク
    9. オーストラリア・カナダ——国土広大で田舎は LTE 散在
  6. 旅行スタイル別おすすめプロバイダ
    1. 短期 (3-7 日)——nomad / saily の単発プラン
    2. 中期 (1-2 週)——esim4travel の容量大プラン
    3. 周遊 (EU 多国・ASEAN 多国)——リージョナルプラン
    4. 必ず公式から購入——偽 reseller や中古 SIM 詐欺に注意
  7. よくある質問 (FAQ)
    1. eSIM と物理 SIM どっちが良い?
    2. 1 台で複数 eSIM 使える?
    3. 機内モードで eSIM 切替できる?
    4. 出国前に有効化していい? → 多くは購入から N 日以内開始義務、要規約確認
    5. LINE のトーク履歴は eSIM 切替で消える? → 端末内データなので無関係
  8. まとめ
  9. 参考文献

海外で日本人がまず確認すべき 5 つの通信事情

本ページの開示: 本ガイドにはアフィリエイトリンクが含まれており、ご利用に応じて当サイトに収益が発生する場合があります。価格・規制情報は 2026 年 6 月時点で、私 sasapy が各国通信規制庁・キャリア公式 FAQ・GSMA Intelligence 等から直接確認した値、および実渡航時に現地カウンター・空港で確認した値を組み合わせて整理したものです。

Minato
Minato

出国前に絶対チェックする項目って、結局どれですか?

Akira
Akira

SIM ロック解除・eSIM 対応機種・データ専用 vs 音声・帰国時 APN・出国チェックリストの 5 点に集約できます。

SIM ロック解除——2021 年 10 月以降は原則解除済み

私が海外フリーランスを始めた 2018 年頃は、SIM ロック解除に店頭手数料 3,300 円を払いに行く必要があり、これがそれなりの心理ハードルになっていました。今は当時の苦労がほぼ全部消えていて、2021 年 10 月 1 日以降に国内 3 大キャリア (NTT docomo / KDDI au / SoftBank) で買った端末は そもそも SIM ロックなし で出荷されています 。総務省が「移動電気通信事業者による携帯電話端末の販売における原則」を改正してこれを義務化したのが背景です。

それ以前に買った端末でも、各キャリアの My ページから 無料・オンラインで 5〜10 分で解除 できます。docomo は「My docomo」→「サービス一覧」→「SIM ロック解除」、au は「My au」→「契約内容の確認・変更」→「SIM ロック解除のお手続き」、SoftBank は「My SoftBank」→「契約・オプション管理」→「SIM ロック解除」のいずれもオンライン完結です。

楽天モバイルは 2020 年のサービス開始時から SIM ロックなしで端末を販売、Y!mobile・UQ mobile・ahamo・povo・LINEMO 等のサブブランドも基本的に SIM ロックフリーです。中古端末を購入する場合だけは、購入前に SIM ロック解除済みか念のため確認しておくと安全です。

eSIM 対応端末——iPhone XS 以降 / Pixel 4 以降が目安

eSIM (embedded SIM) は物理 SIM カードを差し替えず、本体内蔵チップにキャリアプロファイルを書き込んで利用する仕組みです。私が普段持ち歩く iPhone と Pixel で実際に動作確認した範囲では、次の機種が基本的に問題なく動きます。

  • iPhone: XS / XR (2018 年) 以降のすべて。iOS 12.1 以降が必要 。
  • Pixel: Pixel 4 以降 (一部 Pixel 3 も対応)。Android 11 以降を推奨。
  • Galaxy: S20 / Note 20 以降。日本販売モデルは S22 以降が安定。
  • Xperia: 1 IV / 5 IV / 10 IV 以降。
  • AQUOS: sense6 / R6 以降の SIM フリー版が対応。

楽天モバイルは 日本初の「eSIM 専用キャリア」として 2020 年から運用 していて、私自身も日本側回線を楽天モバイルにして物理 SIM スロットを空けたまま海外に持ち出す運用を 3 年以上続けています。1 台で「日本側 = 楽天モバイル eSIM / 海外側 = 現地用 eSIM」の 2 回線体制が組めるのは旅行スタイルとして非常に柔軟です。

出国前のチェックは 1 操作です。「設定」→「一般」→「情報」で EID が表示されていれば eSIM 対応端末 (Android では「設定」→「ネットワークとインターネット」→「SIM」内に EID 表示)。これだけ確認しておけば空港やホテルで読めなくて焦るリスクはほぼ消えます。

データ通信のみ vs 音声通話——LINE 通話で 9 割は足りる

海外渡航中の通信プランは「データ通信のみ」と「データ + 音声通話 (+ 現地電話番号付き)」に分かれますが、日本人観光客に関する限り データ通信のみで 9 割困らない というのが私の実感です。家族・知人との連絡は LINE / WhatsApp / Telegram のインターネット通話で完結するからです。

具体的な内訳はこうです。家族連絡は LINE 通話 / Messenger 通話 (音声で 1 時間 30MB 前後)。タクシー配車は Uber / Grab / Bolt 等のアプリ (現地電話番号不要、メールと国際番号で登録可)。ホテルや航空券のリコンファームはメール (現地電話番号不要)。緊急連絡は各国の緊急通報番号 (EU 112、米国 911 等) で、これも現地電話番号は要りません。これら全部にデータ専用 eSIM で対応できます。

例外は、現地でレンタカーを借りる際の予約確認電話や、Airbnb ホストとの音声連絡が必須なケース。その場合は現地 SIM の音声プランか、Skype / Google Voice / Zoom Phone 等の VoIP サービスを併用するのが現実的です。

帰国時の APN リセット・eSIM プロファイル削除

帰国後にスマホで国内キャリア電波を掴めない、データ通信ができない、というトラブルの大半は 渡航中に手動で APN を切り替えたまま元に戻していない、または海外 eSIM プロファイルが優先回線として残っている ことが原因です。私自身も最初の 1 年は何度かやらかしました。

iPhone なら「設定」→「モバイル通信」→ 海外 eSIM プランをタップ →「この回線をオフにする」または「eSIM を削除」で復旧します。データローミングが ON のままだと帰国後も意図せず海外プランで通信し続けるので、機内モード解除後に必ず確認してください。Android では「設定」→「ネットワークとインターネット」→「SIM」で同様の手順です。

APN (Access Point Name) は通常自動構成されますが、過去に手動で APN を書き換えた端末では海外 eSIM 用 APN が残っているケースがあります。「モバイル通信」→「モバイルデータ通信ネットワーク」で日本側 APN (docomo は spmode.ne.jp、au は uno.au-net.ne.jp、SoftBank は plus.4g 等) に戻すか、「APN リセット」で工場出荷時設定に戻すと確実です。

旅行前チェックリスト (出国 1 週間前〜前日)

私が毎回の渡航で使っているチェックリストはこれです。前日にバタつかないために、1 週間前から段階的にこなすのがコツです。

タイミング チェック項目
出国 1 週間前 SIM ロック解除済みか確認 / 行き先の通信規制 (LINE 可否・VPN 要否) を調査 / eSIM 対応端末か EID 表示で確認
出国 3 日前 eSIM プロバイダ選定 (本ガイド §旅行スタイル別おすすめプロバイダ 参照) / クーポンコード確認 / LINE 代替 (Telegram / WhatsApp / Signal) を家族と一緒にインストール
出国 1 日前 eSIM 購入と QR / LPA コード受領 / QR コードのスクリーンショット保存 / 端末で QR 読み取り (アクティベートはまだしない)
出国当日 (空港) 機内モード ON で渡航 / 到着後にデータローミング ON + eSIM 側を有効化 / 接続確認 (Speedtest / Google で IP 確認)
帰国当日 (空港) 海外 eSIM プロファイル削除 or オフ / データローミング OFF / 日本側回線で通信確認

このリストを出国 1 週間前から段階実行するだけで、海外到着直後の「通信が繋がらない」というトラブル発生率はほぼゼロにできます。

★【最重要】LINE が使えない・制限される国

Minato
Minato

LINE が使えない国に行ったら、家族にどう連絡するんだろう…

Akira
Akira

出国前に代替を 2 つ入れて家族と動作確認しておくだけで、ほぼ全部回避できます。

私が日本人観光客から受ける質問で圧倒的に多いのが「現地で LINE 繋がる?」です。日本の家族・職場連絡が LINE 中心になっているので当然の心配で、LINE Corporation の公式情報でも日本国内月間アクティブユーザは約 9,800 万人に達しています 。一方で、海外には LINE が技術的・規制的にブロックされる国過去にブロックされていた国VoIP 機能のみ制限される国 が複数あり、これを知らずに出国すると現地で詰みます。本セクションはこの 3 パターンを私の実渡航経験ベースで整理します。

完全ブロック国——中国

中国本土では LINE は 2014 年 7 月の Great Firewall (GFW) 強化以降、現在に至るまで 継続的に完全遮断 されています 。私が北京・上海に行ったときも、中国国内 SIM だと LINE / WhatsApp / Telegram / Signal / Facebook / Instagram / X (旧 Twitter) / Google 全サービス / YouTube / ChatGPT / Discord が一切立ち上がらず、Stanford 大学運営の GreatFire.org の継続観測でもブロック対象は約 11,000 ドメインに達するとされています。

回避策は実質 2 通り。(1) 出国前にインストール済みの商用 VPN (NordVPN / ExpressVPN 等) を経由する、(2) 香港・シンガポール経由でローミング扱いとなる海外 eSIM を使う。私は (2) を採用していて、海外発行 eSIM のトラフィックは香港 GGSN 経由で GFW フィルタの内側を通らないため、VPN なしで Google / LINE がそのまま使えます。詳細な仕組みは配下の中国専用ページで解説しています。

過去ブロックされていた国——イラン

イランでは LINE は政府による断続的ブロックの対象です。Tor Project Bridge 計測および Article 19 の「Tightening the Net」レポート (2024 年版) によれば、Telegram / Signal / WhatsApp と並び LINE もデモ・選挙時に遮断されるケースが報告されています。私はイランは未渡航なのでこれは公式資料からの整理です。本サイトでは現時点でイラン専用ページを扱っておらず、渡航予定がある方は外務省「海外安全ホームページ」の最新情報を必ず確認してください。

VoIP 規制がかつてあった国——UAE / サウジアラビア / カタール / オマーン

湾岸協力会議 (GCC) 加盟国は、長年 LINE / WhatsApp / Skype / FaceTime / Zoom の VoIP (音声・ビデオ通話) 機能のみが規制対象 でした。背景には国営・準国営通信キャリア (Etisalat / du / STC / Ooredoo) の国際通話収益保護があります。私が UAE (ドバイ) とサウジ (リヤド) に渡航した時の感覚で言うと、テキストメッセージは普通に送れるのに音声通話だけ繋がらない、という独特の体験でした。

最新動向は UAE TDRA が 2024 年に WhatsApp / Skype / FaceTime の VoIP 規制を段階的に緩和 、サウジ CITC が 2017 年に WhatsApp / Skype の音声通話を解禁、カタール CRA が 2018 年カタール危機後の通信改革で VoIP 規制を実質撤廃、オマーン TRA も 2023 年に主要 VoIP の解禁を発表、と全体的に解禁方向です。

ただし「LINE 音声通話」については各国の解禁リストに明示されていないことが多く、テキストは通るのに音声・ビデオ通話だけ繋がらない という現象が今でも残ることがあります。私の対策は (1) 海外発行 eSIM (国外ローミング経路) を使う、(2) Botim / Telegram / Signal を併用する、の 2 重化です。

トルコ——BTK 規制で SNS 断続ブロック

トルコでは情報通信技術庁 BTK が、選挙時・テロ事件発生時・反政府デモ時に Twitter / Instagram / TikTok / WhatsApp / YouTube を断続的に遮断する措置 を取ってきた歴史があります 。私自身イスタンブール滞在中に Instagram が突然繋がらなくなった経験があり、Freedom House「Freedom on the Net 2024」でもトルコは「Not Free」分類で SNS 遮断頻度が上位国に挙がっています。

LINE 自体はトルコでは公式に禁止されていませんが、市場シェアが WhatsApp に大きく取られているので現地の実用性は低いです。連絡手段としては 家族と事前に WhatsApp の経路を作っておく、または Telegram を併用するのが現実的。BTK の遮断は数時間〜数日で解除されるケースが多いのですが、その間も VPN は罰金対象なので観光客は遮断時には不便を受け入れるしかありません。

対応策——LINE 代替の事前インストールと家族との二重化

LINE が使えない・不安定になる国に渡航する場合の私の対応はシンプルに 3 点です 。

  1. 出国前に LINE 代替を 2 つ以上インストール: 推奨は Telegram (中国以外で広く使える)、WhatsApp (中東・欧米で標準)、Signal (プライバシー重視・end-to-end 暗号化)。Telegram は中国・イランで遮断対象ですが、それ以外の国では概ね使えます。
  2. 家族と日本国内で事前に動作確認: 「現地に着いてからインストール」は中国・イランでは App Store / Play Store 自体に到達できない可能性があり手遅れになります。日本出国前に家族の端末にもインストールしてもらい、テストメッセージを送り合っておくのが安全。
  3. 海外用 Gmail で備える: 家族からのメール連絡用に Gmail を確実に受信できる経路を確保。Gmail も中国では遮断対象ですが、海外 eSIM 経由のローミング扱いなら届きます。緊急時には iCloud / Outlook 等の併用も検討してください。

★【最重要】SIM 身分証・IMEI 登録規制——主要 7 ヶ国の制度と海外 eSIM の優位

Minato
Minato

SIM 買うのに身分証って、フィリピンだけじゃないんですか?

Ryo
Ryo

69 ヶ国の規制庁公式を引いて整理すると、約 4 分の 3 で身分証が法令義務化されています。

海外発行 eSIM の最大の構造優位は、現地 prepaid SIM 購入時の身分証提示や IMEI 登録手続きをローミング扱いで一括回避できる 点にあります。本サイト配下 69 ヶ国を一次ソース (各国通信規制庁公式 / ITU / GSMA Intelligence / Privacy International) でスキャンした結果、52 ヶ国 (75%) で SIM 購入時に身分証提示が法令義務化9 ヶ国で IMEI 登録規制が稼働19 ヶ国で空港カウンター運用 が確認されました。観光客が現地 SIM 取得で 高摩擦 (high / blocked) に直面する代表的な国は chile / china / india / mexico / peru / south-africa / turkey の 7 ヶ国に集約されます。

「現地で SIM カードを買えばいい」という旅行前提は、ASEAN・中東・中南米の主要観光国ではすでに崩れています。私の渡航スパンで見ても、タイ (2025-08 生体認証必須化)・インドネシア (2025-10 空港 IMEI 申告 web 化)・マレーシア (2026-02 観光客 SIM 3 ヶ月上限)・日本 (2026-04 データ SIM ID 必須化)・メキシコ (2026-06 全 SIM 登録義務化)・エジプト (2026-01 IMEI 規制改定) とこの 24 ヶ月だけで強化トレンドが連続。「ここ数年で一気に変わった」と現場で感じるのが正直なところです。

マトリクス——主要 7 ヶ国の規制根拠と海外 eSIM 適用外根拠

主要観光国 7 ヶ国の制度を 1 つの表に集約します。「海外 eSIM 適用外根拠」列は 各国通信規制庁の法令本文または公式 FAQ が「規制対象は国内通信事業者発行の SIM のみ」と明示している事実 に基づきます。

規制根拠 (法令番号 / 規制庁) 観光客の摩擦 海外 eSIM 適用外根拠
インドネシア Permenkominfo 14/2017 (KTP/NIK 登録) + Permenkominfo 1/2020 (IMEI 規制) high — Bea Cukai 空港 IMEI カウンター + 外国人 SIM 登録成功率 約 40% Bea Cukai 公式: IMEI 登録は Indonesian SIM 装着時のみ必須
タイ NBTC Notification on SIM Registration (2017 / 2023 強化 / 2025-08 生体認証必須化) med — 空港 15-30 分待機 + 外国人 1 キャリア 3 SIM 上限 NBTC 規制対象は Thai 通信事業者発行 SIM に限定
フィリピン Republic Act No. 11934 (SIM Registration Act, 2022) med — パスポート + ホテル住所必須、30 日自動失効 RA 11934 §4 は PH 公共通信事業者 (PTE) 発行 SIM に限定
トルコ Law 5392/2005 (BTK / ICTA IMEI 登録規制) high — 居住者向け IMEI 登録料 約 31,692 TL (2025) BTK 公式: ローミング回線は IMEI 登録完全免除
中国 MIIT 通信実名制 (2013) + 顔認証必須化 (2019-12) high — 顔認証 + 短期 visa での拒否事例あり MIIT 規制対象は中国 3 大キャリア発行 SIM のみ
インド Telecommunications Act 2023 + DoT KYC ガイドライン (2025-09 draft BIVS 強化) high — 現地保証人を求められる事例頻発 DoT KYC は印 telecom licensee Jio/Airtel/Vi のみ拘束
エジプト NTRA + 関税法 (2026-01-21 改定で空港カウンター廃止 → Telephony app 化) med — 局 SIM 使用時に IMEI 90 日免除、超過で課税 NTRA 公式: 海外 SIM ローミングは IMEI 課税系統対象外

インドネシア——KTP + 空港 IMEI の二段、海外 eSIM は両方とも対象外

私がバリ (DPS) とジャカルタ (CGK) に渡航した実感では、インドネシアの SIM 規制は ASEAN で最も厳格なクラスに入ります。法令ベースは Permenkominfo No. 14/2017 で全 prepaid SIM 登録に NIK (国民登録番号、KTP カード記載 16 桁) + KK (家族カード番号) を Dukcapil DB と照合する義務化、外国人はパスポート代替が制度上認められていますが、空港・量販店での eKYC 成功率は GSMA 2024 で約 40% と報告されています 。

加えて Permenkominfo 1/2020 の IMEI 登録規制が並行運用され、Bea Cukai (税関) が CGK / DPS の到着ホールで IMEI 登録カウンターを運営。私が前回バリに行った時は既に運用ルールが切り替わっていて、2025-10-01 から All Indonesia arrival declaration platform 経由で IMEI 申告を web で先行入力した上でカウンター来訪 という運用に変わっています 。観光客がローカル SIM (Telkomsel / IOH / XL) を装着して使う前提なら 60 日以内の登録が必須で、未登録だとデータ遮断です。

ただし これら二段の摩擦は海外発行 eSIM (Saily / Nomad / esim4travel 等) では構造的にゼロ。Bea Cukai 公式ページ (soetta.beacukai.go.id) は「IMEI 登録は foreign-bought device を Indonesian SIM/eSIM で使う場合にのみ必要」と明示していて、海外発行 eSIM のローミング動作は IMSI が国外 MNO の HLR に登録された状態で Telkomsel 電波を借りるため、Kominfo 規制も Bea Cukai IMEI 登録規制も適用対象外になります 。私がバリで使ったときも Bea Cukai カウンターは素通りでした。

タイ——NBTC + 2025-08 生体認証、海外 eSIM はローミングで完全回避

タイは私が東南アジアで一番行く国ですが、SIM 規制は年々重くなってきています。NBTC (国家放送通信委員会) の SIM 登録規制が 2017 年から、2023 年に厳格化、2025-08 から生体認証 (biometric liveness detection) が新規 SIM 登録に必須化 されています 。外国人は 1 キャリアあたり 3 SIM 上限という新たな制限も導入。空港 (BKK / DMK / HKT / CNX) の AIS Traveller SIM / True Tourist SIM カウンターでは引き続きパスポート提示で購入可能ですが、生体認証ステップで 15-30 分待つのが常態化しています。

私自身はバンコク到着時はもう海外 eSIM 一択にしていて、BKK の AIS カウンターに並ぶこと自体やめました。NBTC 規制は「Thai 通信事業者発行 SIM」を対象とするので、海外発行 eSIM が AIS / True の電波を借りるローミング動作は規制の網にかかりません。

フィリピン——RA 11934 (2022) 、ローミング eSIM は適用範囲外

フィリピンは 2022 年 10 月施行の Republic Act No. 11934「SIM Registration Act」 で全 SIM 登録を義務化、2023 年 7 月の最終登録期限後に NTC が約 6,800 万件の未登録 SIM を遮断しました 。観光客が Globe / Smart / DITO の物理 SIM を買う場合は、パスポート + ホテル住所 + NTC SIM Registration ポータル経由の自撮り送信 + 30 日後の自動失効 (visa 延長申請で延長可) という運用です。

私がセブとマニラに行った時は、最初はキャリアショップで現地 SIM を試したのですが、ホテル住所の入力ミスで 1 度失効してしまい、それ以降は海外発行 eSIM に切り替えています。法令本文 (RA 11934 §4 / DICT Memo Circular 001-2022) は適用対象を「Public Telecommunications Entities operating in PH」が発行した SIM に限定していて、海外発行 SIM / eSIM の roaming 利用は明示的に適用外です 。

トルコ——IMEI 31,692 TL の世界、観光客ローミングは完全免除

トルコは私が中東移動の経由地としてよく使う国ですが、SIM・IMEI 規制は世界最厳格クラスです。BTK / ICTA が運用する Law 5392/2005 の IMEI 登録規制 は、居住者が外国製端末を Türkiye に持ち込んだ場合、120 日以内に IMEI 登録 (料金 約 31,692 TL / 約 14 万円 / 2025 年) が必要、未登録だと電波遮断という重い内容 。

ただし BTK 公式は 「ローミング回線は IMEI 登録の対象外」 と明示していて、海外発行 eSIM (ローミング動作) を使う日本人観光客は IMEI 規制を完全に回避できます 。私もイスタンブール滞在では常に海外 eSIM で凌いでいて、これがトルコ滞在時の最も合理的な選択肢だと感じています。

中国——実名制 + 顔認証、海外 eSIM は LINE / Google 利用の二重優位

中国は MIIT が 2013 年から運用する通信実名制を 2019 年 12 月に 顔認証 (facial recognition) 必須化 に強化しています 。私が北京・上海に行った時にも、China Mobile / Unicom / Telecom のキャリアブースで現地 SIM を買う観光客の列はかなり減っていて、中国語スタッフのみ対応・短期 visa 保有者が拒否されるケースがある、という現場感でした。

海外 eSIM は MIIT 実名制の対象外であることに加えて、香港 / シンガポール経由のローミングトラフィックが Great Firewall の内側を通らない ので LINE / Google / WhatsApp が VPN なしで使える二重の優位を持ちます 。中国渡航で海外発行 eSIM 以外の選択肢を真面目に検討したことが私はもうありません。

インド——Telecommunications Act 2023、現地保証人ハードルの回避

インドは Telecommunications Act 2023 + DoT 顧客取得ガイドライン (UL License Sec 39) で SIM 登録を義務化、2025-09 公開の draft BIVS rules でさらに生体認証強化方向が示されています 。観光客は Jio / Airtel / Vi で SIM 購入時にパスポート + visa + インド在住の保証人 を求められるケースが頻発し、DEL / BOM の空港カウンターでも保証人なしで断られることがあります。私がデリーに行ったときも、結局現地 SIM は諦めて海外発行 eSIM で 1 週間過ごしました。

海外 eSIM のローミング動作は DoT KYC の適用対象外 (規制対象は印通信事業者のみ)。インド渡航で現地保証人を持たない観光客にとっては実質的に唯一の選択肢になります 。

エジプト——2026-01 IMEI 規制改定、海外 eSIM は引き続き対象外

エジプトは NTRA + 関税庁の合同決定で運用していた 「観光客 90 日 IMEI 免除 + 空港税関カウンター登録」 を 2026-01-21 改定し、空港カウンター登録パスを廃止 → Telephony app 経由のみ に変えました 。現地 Vodafone / Orange / Etisalat / WE の SIM を 90 日以上使う場合、端末価値の最大 38.5% の課税が発生します。私はカイロには直近で行っていないのでこの新ルールでの空港体験はまだ未確認ですが、現地ノマド仲間からの情報では IMEI 申告がスマホで済むようになって運用は楽になったとのこと。

海外発行 eSIM のローミング利用はこの IMEI 課税系統の対象外 (NTRA 公式は「local Egyptian SIM 装着時のみ trigger」と明示) です。短期観光 / 出張では海外 eSIM が唯一の摩擦ゼロ選択肢です 。

残り 62 ヶ国の傾向

上記 7 ヶ国以外の 62 ヶ国の傾向で、私が現場で感じてきたパターンは次のとおりです。

  • EU 加盟国は二極化: Germany / France / Italy / Spain / Sweden / Poland 等は身分証必須、Czech / Netherlands / Denmark / Portugal / Romania / Ireland 等は完全自由
  • 米英加豪 NZ は完全自由: US FCC / UK Ofcom / Canada CRTC / Australia (一部 ID 確認) / NZ いずれも法令義務化なし
  • 東アジアは身分証必須: Japan / South Korea / Taiwan / Hong Kong / Singapore いずれも passport で観光客対応可、low friction
  • 湾岸諸国は biometric 化進行: Saudi (2015 指紋必須) / UAE (free visitor eSIM auto-issued) / Bahrain (指紋 + 年次更新) / Qatar (digital eKYC + 顔認証)

この章のまとめ

身分証提示や IMEI 登録規制が観光客の現地 SIM 取得を実質ブロックする国は近年確実に増えていて、ASEAN 主要国・中東・中南米・南アジアで強化トレンドが続いています。私の現場感覚で言えば、「現地で SIM を買えばいい」という発想は 2024 年以降ほぼ捨てて、海外発行 eSIM (Saily / Nomad / esim4travel 等) を出発前に日本国内で買って QR を読み込んでおく のが、最短・最安・最も確実な準備フローです。海外 eSIM はこの 69 ヶ国でほぼ全ての登録規制の構造的対象外なので、規制チェック自体に時間を費やす必要が消えます。

身分証なしで買える「グレーゾーン SIM」と露天購入の落とし穴

Minato
Minato

でも現地のコンビニ、パスポート見せなくても普通に SIM 売ってますよね…?

Akira
Akira

売ってますが、それは「未登録 SIM」で、数日で突然 deactivate されるリスクがあります。

ここまで「SIM 購入には身分証必須」という法令ベースの話を整理してきましたが、現地を歩いていると 「法令とは別世界」で SIM が流通している国 が一定数あります。コンビニや雑貨屋、路上の小さな店でパスポートを見せずに買えてしまう SIM——いわゆるグレーゾーン SIM の話です。私の渡航経験と、複数の旅行系媒体・現地居住者ガイドの一致した警告をクロスチェックして整理しました。

主軸——ベトナム: 法令厳格、でも旧市街では身分証なしで売られている

ベトナムは法律上、SIM 購入時にパスポート + 顔写真の登録が必須です。Decree 49/2017/ND-CP + 2026 年からの Circular 08 で生体認証 (顔) が強化 され、デバイス変更時にも再認証が要求される方向で運用が厳しくなっています。Viettel / Vinaphone / Mobifone の空港カウンターや街の直営店なら、5〜15 分で正規に登録してもらえます。

ところが、ハノイの旧市街やホーチミンのバックパッカー街を歩いていると、コンビニ・雑貨屋・路上の小さな店で「パスポートを見せなくて済む SIM」も普通に売られています。値段は正規店と同じか少し安い程度、ただし観光客向けにふっかけて 5 倍まで吹き上がるケースもある。私の感覚で言えば、これは「グレー」というより「店員が外国人登録の端末・ソフトを持っていないので登録手続きをスキップしている」のが実態です。

問題は、こうやって買った未登録 SIM が 数日後にいきなり通じなくなる こと。ベトナム政府は VNeID という国家本人確認システムと SIM 名義を突き合わせる運用に変わってきていて、名義が合わないものは段階的に切断されていきます。「If you’re not asked for your passport, the SIM isn’t registered to you」 という現地メディアの警告は、そのまま日本人観光客にも当てはまります。

同類のグレーゾーン国——カンボジア / モロッコ / ペルー / ナイジェリア

ベトナム以外にも、法令上は身分証必須・実運用では露店経由で身分証なしで売られている という構造を持つ国が複数あります。私が確認した範囲では:

  • カンボジア (Smart / Cellcard / Metfone): キャリア直営店はパスポートコピー要求、街の雑貨屋・露店は登録スキップ可。価格は正規店の 最大 5 倍にふっかけ られる事例が報告されています。未登録なら通告なしで切断される運用。
  • モロッコ (Maroc Telecom / Orange / Inwi): 2019 年からパスポート登録法定化。Mohammed V (CMN) / Menara (RAK) 空港カウンターは英語対応で 5〜10 分。街の露店はパスポートなしで売るものの、アラビア語の通知でいつの間にか有料プランが起動してデータが枯れる という体験談が複数。
  • ペルー (Movistar / Claro / Entel / Bitel): 2025-2026 で規制強化、DNI + 生体認証必須化が進み、外国人パスポートだけでは正規キャリア店で断られる事例が増加。一方、Lima や Cusco の街路市場には pre-registered 「chips」の黒市場が引き続き存在 します。観光客向け MVNO の PeruSIM は空港でパスポートのみで購入可、ただし割高。
  • ナイジェリア (MTN / Glo / 9mobile / Airtel): 2020 年以降 NIN (National ID Number) 連動が義務化、未連動なら発着信制限。ところが SIM 登録センター自体が pre-registered SIM (₦2,000 / 枚) を販売し、subscriber の NIN を盗用して別人 SIM に紐付ける詐欺が undercover 報道で確認 されています。観光客が踏むリスクが高い国の代表格。

グレーゾーンが小さい国——タイ / ジョージア / スリランカ / ラオス / ネパール

逆に、法令も運用も比較的厳格で 「正規店で買えば短時間で済み、grey market のリスクが小さい」 国もあります。タイ (AIS / TrueMove H / DTAC、7-Eleven / FamilyMart で正規登録可)、ジョージア (Tbilisi 空港 24/7 カウンターでパスポートスキャン + 署名)、スリランカ (空港カウンター完備、retail 店もパスポート登録厳格)、ラオス (空港 / 公認ショップでパスポート + 顔写真登録)、ネパール (Tribhuvan 空港カウンターでパスポート + ビザコピー + 写真 1 枚) は、正規ルートで買うのが最も速くて安全という構造です。こうした国では街角のキオスクで買う合理的な理由がほぼない ので、迷ったら直営店か空港カウンターで足ります。

露天 / キオスクで買うときの注意 5 点 (どうしても買う場合)

私の経験と複数媒体の警告を統合した、「正規店も海外 eSIM も選べない状況で、やむを得ず露天で買う場合」の最低限の注意点 はこの 5 つです。これを守れない局面では買わないほうがマシです。

  1. その場で必ず端末に挿入してアクティベート + 通信できるか確認する——起動しない死亡 SIM 詐欺は世界中で起きている定番手口。Maps を読み込ませて、できれば LINE / WhatsApp で 1 通送るところまで店の前でやり切ってください。
  2. ホテルや治安の悪い場所、しつこく声をかけてくる客引きからは買わない——パスポートを開いた瞬間に番号・写真がスキミングされ、別人 SIM の登録に流用される事案がナイジェリアやペルーで報告されています。
  3. 必ず周辺で価格を確認してから払う——カンボジア / モロッコ / タンザニアでは「観光客価格 5 倍ふっかけ」が常套手段。事前に正規キャリアの公式サイトで現地通貨建ての相場を 1 つ覚えていく。
  4. 露天購入は短期 (1〜2 週間) 観光向けに限定——仕事や長期滞在で SMS 認証・銀行アプリ・配車アプリを使う場面が来るなら、最初から正規キャリア直営店か、海外発行の eSIM (Saily / Nomad / Airalo 等) でリスクを切り離した方が結果的に安いです。
  5. 各国の取り締まり強化トレンドに注意——2024-2026 年は VNeID (越) / NIN (尼) / NIDA (坦) / Aadhaar 生体 (印) / PTA 再登録 (巴) と各国一斉に運用を厳格化中。「去年は動いた」体験談がそのまま今年通用しなくなる方向で動いています。

この章のまとめ

グレーゾーン SIM は「ある」けど「お勧めはしない」、これが私の結論です。正規キャリア直営店も、海外発行 eSIM も、露天購入とほぼ同じ価格帯で買えてリスクがほぼゼロなので、わざわざ未登録 SIM のリスクを取る合理的理由がありません。短期観光なら出発前に日本で海外 eSIM を入れておく、現地で買うなら空港カウンター or 街の直営店、これだけ守れば露天で迷う場面そのものが発生しません。

(本セクションは 2026 年 6 月時点の規制運用に基づきます。各国とも半年〜1 年で規制強化が続いているため、渡航前に最新情報を確認してください。)

国別の特殊事情ハイライト

Minato
Minato

国ごとに通信事情、こんなに違うんですね。

Akira
Akira

日本人が困りがちなパターンは、地域別で 8 つに整理できます。順に解説します。

中国——GFW + 国営 eSIM 制限 + 香港経由ローミング

中国本土で eSIM を使う最大の論点は前述の GFW です。China Mobile / Unicom / Telecom の中国国内向け eSIM は技術的には存在するのですが、観光客向けの簡易購入チャネルがほぼなく、実名登録に中国住民身分証 (居民身份证) が要求される という構造です。私の経験で言うと、日本人観光客が現実的に選べるのは香港 / シンガポール経由ローミングを取る海外 eSIM (Saily / Nomad / esim4travel 等) のみ、というのが実情です。

詳細な GFW 回避メカニズム、価格比較、5G 実測速度などは中国専用ページで掘り下げています。

トルコ——BTK eSIM 登録規制 (IMEI ロック)

トルコは観光客に対しても 滞在 120 日を超える場合、外国製端末を BTK に登録 (TL 約 31,000 = 約 13 万円相当) しないと電波遮断 という独自規制を持ちます 。短期観光 (4 ヶ月以内) では問題ありませんが、長期駐在や留学で現地 SIM を使う場合は大きな制約です。

海外 eSIM (英国・EU 経由ローミング) はこの IMEI 規制の対象外で、観光客にとっての抜け道として機能します。私もトルコ滞在は完全にこれ。詳細はトルコ専用ページ参照。

韓国——Google Maps ルート検索が使えない

韓国では「測量・水路調査及び地籍に関する法律 (空間情報管理法)」により、地図データの国外サーバへの持ち出しが禁止 されています。このため Google は韓国の地図データを国外サーバに保管できず、結果として Google Maps の徒歩・自動車ルート検索が韓国国内で機能しない という事象が発生します。私がソウルに行く時は毎回これに引っかかるので、必ず出国前準備に組み込んでいます。

代替手段は Naver Map (네이버 지도) および KakaoMap (카카오맵)。両アプリは韓国国内サーバで運用され、徒歩・自動車・地下鉄・バスのルート検索すべてに対応します。日本出国前に App Store / Play Store からインストールしておけば安心。Naver Map は英語表示にも対応しています。

フィリピン——SIM Registration Act (RA 11934)

前章で詳述した通り、フィリピンは 2022 年 SIM Registration Act (Republic Act No. 11934) で全プリペイド / ポストペイド SIM の本人登録を義務化 。観光客が現地 SIM を買う場合もパスポート提示と本人登録が必須です。

海外 eSIM は本登録の対象外で、観光客にとっては国内 SIM より圧倒的に簡単。Globe / Smart の現地プリペイドより、海外 eSIM (Saily / Nomad 等) のほうが手間と時間で勝るというのがフィリピンの現状です。

サウジアラビア——観光ビザ開放 + Mecca/Medina 非ムスリム立入禁止

サウジアラビアは 2019 年に観光ビザを大幅開放し、日本人も e-Visa で短期観光が可能になりました。通信面では Mecca (メッカ) と Medina (メディナ) の聖地中心部は非ムスリム立入禁止 で、観光客は通信規制よりもまず宗教法的な行動規範を理解する必要があります。私がリヤド・ジェッダに行った時もこのエリア境界の意識が一番大事でした。

eSIM 自体は STC (Saudi Telecom Company) / Mobily / Zain の 3 大キャリアが運営し、海外 eSIM のローミングも問題なく動作。前述の通り VoIP 規制は 2017 年以降緩和されていて、LINE / WhatsApp 通話は概ね使えます。

EU 圏——RLAH (Roam Like at Home) で 27 ヶ国を 1 プラン

欧州連合 (EU) は 2017 年から RLAH (Roam Like at Home) 規制 を導入し、EU 加盟 27 ヶ国 + アイスランド / リヒテンシュタイン / ノルウェー (EEA 加盟国) 域内では 国内料金と同じ料金でローミング利用可能 という共通ルールを敷いています 。BEREC の 2024 年 RLAH 報告でも、域内ローミングの月平均トラフィックは過去 5 年で 3.5 倍に増加と記録されています。

ただし RLAH は EU/EEA 域内 SIM 契約者のみ対象 で、日本契約の docomo / au / SoftBank SIM は対象外です。日本人観光客がフランスで eSIM を買えば、その 1 枚でドイツ・イタリア・スペイン・オランダ・ベルギー・オーストリア・ポーランド・チェコ・ハンガリー等 27 ヶ国をシームレスに使える、これが RLAH の最大の利便性です。私の EU 周遊もずっとこれで済ませています。

US 領 + プエルトリコ——ESTA 1 枚で OK

アメリカ合衆国は本土 50 州に加え、プエルトリコ / グアム / 北マリアナ諸島 / 米領サモア / 米領ヴァージン諸島が「US 領」として米国通信法の管轄下にあります。ESTA (電子渡航認証) 1 枚で本土とプエルトリコ両方に入国可能 で、米国向け eSIM プラン (T-Mobile / AT&T / Verizon の MVNO 経由) はプエルトリコもカバーするケースが大半です。

ハワイ州も米国本土プランで完全カバー、グアム / サイパンは別途グアム向けプランが必要なことが多いです (キャリアにより異なる)。詳細は米国・プエルトリコ・グアムの各国別ページを参照してください。

南アフリカ——loadshedding (計画停電) で基地局停電リスク

南アフリカ共和国では電力供給不足により、Eskom 電力公社が loadshedding (計画停電) を実施しています。Stage 1〜6 の段階で 1 日数時間〜10 時間以上の停電が発生し、基地局のバックアップバッテリが切れると モバイル通信自体が停止 する事象が観光客に影響します 。私は南アフリカ未渡航なのでこれは現地のノマド仲間からの情報整理です。

対策としては (1) 主要観光地 (ケープタウン / ヨハネスブルグの主要エリア) は基地局バックアップが手厚く影響が少ない、(2) 国立公園 (クルーガー等) ではガイド付きツアーで衛星電話を併用、(3) Starlink の南ア展開 が 2024 年に始まり、ロッジでは Wi-Fi 経由で常時接続が可能になりつつある、と聞きます。観光地中心の旅程ならば eSIM だけで十分とのこと。

オーストラリア・カナダ——国土広大で田舎は LTE 散在

オーストラリア (本土 770 万 km²) とカナダ (998 万 km²) は世界 6 位・2 位の国土面積で、主要都市から外れた田舎・国立公園・砂漠地帯では LTE が散在し、長距離移動中はずっと圏外 という事象が起きます。

オーストラリアでは Telstra が最広域のカバレッジを持ち、Optus / Vodafone はメトロ中心。カナダでは Rogers / Bell / Telus の 3 大キャリアが本土主要都市をカバーしますが、ロッキー山脈の国立公園や北部準州はカバレッジ薄。長距離ドライブ旅行では Starlink Roam (移動型衛星通信) や Garmin inReach (衛星 SOS デバイス) を併用 するのが推奨で、これは日本人ノマド仲間も実際に持って行っている人が多いです。

旅行スタイル別おすすめプロバイダ

Minato
Minato

プロバイダがいっぱいあって、結局どれが自分に合うのかわからない。

Akira
Akira

短期・中期・周遊の 3 つに切れば、実用上 3 社で足ります。私はこの 3 社をローテーションで使い分けています。

私が普段使うのは Saily / Nomad / esim4travel の 3 社で、旅行期間と訪問国数の組み合わせで切り分けています。eSIM プロバイダは GSMA Intelligence の 2025 年集計で世界 350 社超存在しますが、日本人観光客の旅行スタイル別に整理すれば実用上は本当にこの 3 社で足ります。

短期 (3-7 日)——nomad / saily の単発プラン

3〜7 日の短期観光、訪問国 1 ヶ国の場合は 単発の国別プラン が最適です。1〜5GB / 7 日の小容量プランで、価格は $4〜15 USD レンジ。Saily (Nord Security 系列、Trustpilot ★4.6) は日本語サポート 24/7 で初心者向け。Nomad (Lotusflare Inc.) は 5G 対応プランと無料お試し 1GB が強み。私が初めての国に行く時は Saily を選ぶことが多いです。

短期で SNS 投稿・Google Maps・LINE 通話・タクシー配車を行う典型用途では 3〜5GB プランが目安。動画ストリーミング (YouTube・Netflix) を頻繁に行う場合は 10GB 以上を推奨します。

中期 (1-2 週)——esim4travel の容量大プラン

10〜14 日の中期滞在、訪問国 1〜2 ヶ国では 10〜50GB / 30 日プラン が経済性で勝ります。esim4travel は 10GB / 30 日 $7.64 (クーポン適用後)、50GB / 30 日 $40.52 と低価格帯に集中していて、長期滞在のコスト累積に強いです。私がノマドで 2 週間以上滞在する時は esim4travel 一択。

ビジネス出張で日中ずっと社内 VPN / Slack / Google Meet を使う、研究調査で大量のクラウド同期がある、ノマドワーカーが現地で作業するといった用途では 20〜50GB プランを推奨します。

周遊 (EU 多国・ASEAN 多国)——リージョナルプラン

複数国を周遊する旅程では リージョナルプラン (地域横断プラン) が SIM 切り替えなしで使えて便利です。EU 27 ヶ国カバーの「EU プラン」、ASEAN 10 ヶ国カバーの「Asia Pacific プラン」、中東カバーの「Middle East プラン」など、Saily / Nomad / Airalo の 3 社が代表的。

EU 周遊プランは 5GB / 30 日で $19〜25 USD レンジ、ASEAN 周遊プランは 5GB / 30 日で $15〜22 USD レンジが目安。単発プラン 2〜3 枚を買うより、リージョナルプラン 1 枚のほうが 20〜40% 経済的なケースが多いです。私が EU 周遊する時は Saily の EU プラン、ASEAN 周遊では Nomad の APAC プランを使っています。

必ず公式から購入——偽 reseller や中古 SIM 詐欺に注意

eSIM 購入時の最大の注意点は 必ず各プロバイダの公式サイトまたは信頼できる代理店から購入する ことに尽きます。Amazon やヤフオク、メルカリ等のフリマアプリで eSIM の QR コードを購入するのは 強く非推奨 です。QR コードは 1 度しかアクティベートできない仕組みで、出品者が事前にアクティベート済みのものを「未使用」と偽って出品するケースが報告されています。

ICANN / IANA はドメイン名管理の機関であり eSIM とは無関係です。「ICANN 公式」「IANA 認証」を謳う出品者は 100% 詐欺 と判定して良いです。各プロバイダの公式サイト URL は次の通り (本ガイド下部に Saily / Nomad / esim4travel の公式リンクを掲載)。クーポンコードと併用すれば公式サイト購入が最も経済的かつ安全です。

よくある質問 (FAQ)

eSIM と物理 SIM どっちが良い?

eSIM 対応端末を持っているなら eSIM を推奨します。理由は (1) 物理 SIM 取り出し用ピンが不要、(2) 日本 SIM を抜かずに維持できるため日本宛 SMS 認証が届く、(3) 紛失リスクなし、(4) 即時購入・即時アクティベートが可能、の 4 点。物理 SIM は本体が古く eSIM 非対応の場合の選択肢として依然有効です。

1 台で複数 eSIM 使える?

iPhone 13 以降は 複数の eSIM プロファイルを保存可能 で、「アクティブな回線」として 2 枚同時利用が可能 (デュアル eSIM)。Android 端末でも Pixel 8 以降などが複数 eSIM をサポートします。複数国を周遊する場合、国別 eSIM を事前に全部読み込んでおいて現地で切り替えるという運用も可能です。

機内モードで eSIM 切替できる?

機内モード ON のままでも eSIM プロファイルの追加・削除・有効化切替は可能です。ただし機内モード解除前に「データ通信用回線」の選択を間違えると、想定外のローミング課金が発生するので、機内モードのまま設定変更 → 接続確認 → 機内モード OFF の順を推奨します。

出国前に有効化していい? → 多くは購入から N 日以内開始義務、要規約確認

eSIM プロバイダの多くは 「QR コード受領から N 日以内にアクティベートしないと失効」 という規約を設けています (例: Saily 30 日、Nomad 30 日、esim4travel 60 日)。日本出国前に QR を端末に読み込む (= プロファイル追加) だけなら有効化ではなく、機内モード解除 + データローミング ON のタイミングで実利用が開始される設計が標準です。各社公式 T&C で確認した上で購入してください。

LINE のトーク履歴は eSIM 切替で消える? → 端末内データなので無関係

LINE のトーク履歴・友達リスト・スタンプ等は すべて端末内ローカルデータと LINE クラウドに保存 されていて、eSIM 切替 (= 通信回線の切替) とは完全に独立しています。海外 eSIM に切り替えても LINE のデータは消えません。ただし LINE アカウント自体は電話番号と紐づいているので、日本の電話番号 (物理 SIM) を抜いて長期間運用すると認証が外れるケースがあり、海外滞在中は日本 SIM を「副回線」として残しておくのが安全です。

まとめ

日本人観光客が海外で eSIM を使う際に私が必ず確認しておくのは、(1) LINE が使えない国 (中国 / 一時的にイラン / トルコ等) の事前把握と LINE 代替の準備、(2) SIM ロック解除 (2021 年 10 月以降購入なら不要) と eSIM 対応端末の確認、(3) 帰国時の APN リセット・eSIM プロファイル削除 の 3 点です。配下 71 ヶ国別ページには現地キャリア構成・5G カバレッジ・規制特殊事情・クーポン適用後価格を集約しているので、「行く国 → 検索 → 個別ページ → eSIM 購入」 の 4 ステップで旅行前準備が完結する設計になっています。

価格・規制・5G カバレッジは月次で更新していて、本ガイドおよび 71 ヶ国別ページは 2026 年 6 月時点の値です。出国 1 週間前に本ガイドと該当国ページを再確認し、出国 1 日前に eSIM 購入と QR 読み取りを完了させる、これが日本人観光客にとっての最短・最安・最も安全な海外通信準備フローだと、私の渡航経験から自信を持ってお勧めできます。

参考文献

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  2. Freedom House — “Freedom on the Net 2024” — https://freedomhouse.org/report/freedom-net
  3. BEREC (Body of European Regulators for Electronic Communications) — “Report on the Roam Like at Home Implementation 2024” — https://berec.europa.eu/
  4. 総務省 (MIC, Ministry of Internal Affairs and Communications, Japan) — 「電気通信事業法の改正による SIM ロック解除の原則化」(2021 年 10 月施行) — https://www.soumu.go.jp/
  5. 楽天モバイル株式会社 — eSIM 専用キャリアサービス公式プレスリリース (2020) — https://corp.mobile.rakuten.co.jp/
  6. LINE Corporation — 海外利用に関する公式 FAQ — https://help.line.me/
  7. GSMA Intelligence — “eSIM Adoption Report 2025” — https://www.gsmaintelligence.com/
  8. BTK (Bilgi Teknolojileri ve İletişim Kurumu, Turkey) — IMEI 登録規制および SNS 一時遮断に関する公示 — https://www.btk.gov.tr/
  9. TDRA (Telecommunications and Digital Government Regulatory Authority, UAE) — VoIP 規制改訂 (2024) — https://tdra.gov.ae/
  10. CITC (Communications, Space & Technology Commission, Saudi Arabia) — WhatsApp / Skype VoIP 解禁告示 (2017) — https://www.cst.gov.sa/
  11. 外務省 (MOFA, Japan) — 「海外安全ホームページ」— https://www.anzen.mofa.go.jp/
  12. National Telecommunications Commission (NTC, Philippines) — “SIM Registration Act (RA 11934) Implementation Guidelines” (2022) — https://ntc.gov.ph/
  13. Stanford GreatFire.org — 中国 GFW 観測データ (継続更新) — https://en.greatfire.org/
  14. Harvard Berkman Klein Center for Internet & Society — “The Great Firewall: A Technical Survey” (2023) — https://cyber.harvard.edu/
  15. NBTC (สำนักงาน กสทช., Thailand) — SIM Registration Notification (2017 / 2023 強化 / 2025-08 biometric liveness 必須化) — https://www.nbtc.go.th/
  16. Bea Cukai (Indonesia Customs) — IMEI 登録公式ページ Soekarno-Hatta / Ngurah Rai (2025-10 All Indonesia arrival declaration platform 移行) — https://soetta.beacukai.go.id/mandatory/registrasi-imei.html | https://ngurahrai.beacukai.go.id/mandatory/registrasi-imei.html
  17. Republic of the Philippines — Republic Act No. 11934「SIM Registration Act」(2022-10-10) + DICT Memo Circular 001-2022 — https://lawphil.net/statutes/repacts/ra2022/ra_11934_2022.html
  18. BTK / ICTA (Türkiye) — Law 5392/2005 IMEI 登録規制公式運用 — https://www.btk.gov.tr/en | https://www.mcbs.gov.tr
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  20. DoT / TRAI (India) — Telecommunications Act 2023 + Customer Acquisition Guidelines (UL License Sec 39) + draft BIVS rules (2025-09) — https://dot.gov.in
  21. NTRA (National Telecom Regulatory Authority, Egypt) — IMEI 規制改定 2026-01-21 通知 — https://www.tra.gov.eg/en/end-of-exceptional-exemption-on-imported-mobile-phones-carried-by-passenger-following-success-of-local-manufacturing-at-competitive-prices-effective-1200-noon-wednesday-january-21-2026/

最終更新日: 2026-06-05

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