結論から言うと、アイルランドはプリペイド SIM の購入に身分登録を義務づける法律が見当たらない国で (2026 年 10 月時点)、SIM 選びそのものは難しくありません。本当に迷うべきなのは「北アイルランドへ行くかどうか」です。北アイルランドは英国なので EU の Roam Like At Home の外にあり、Nomad のアイルランドプランも対象国はアイルランドのみ。ベルファストやジャイアンツ・コーズウェーに寄るなら、対象国に英国を含むプランを選び、英国の ETA (£20) を事前に取得しておきましょう。共和国内だけを回るなら、eSIMDB 掲載価格で最も安い eSIM4Travel か、公式で価格と回線 (3 / eir) を確認できる Nomad が候補です。

アイルランドも、SIM を買うのに身分証の登録が要りますか?

議会の記録をたどると答えは意外とシンプルです。ただ規制当局 ComReg が 2026 年に新しいルールを協議している点は押さえておきたいですね。

それなら、現地で SIM を買えば十分なのでは?

共和国内だけなら有力な選択肢です。ただ ComReg の消費者向け案内を読むと、旅程によっては SIM より先に考えるべきことがあります。

北アイルランドにも寄りたいんですが、何か違いますか?

英国内務省の 2026 年 4 月の資料に、見落としやすい点が書かれています。国境に検問がないぶん、かえって気づきにくいんです。

秋に行く予定なんですが、天気も少し心配で…

ドイツ外務省の渡航情報には秋から冬の天候への注意があり、日本と同じ感覚でいると困る場面があります。本文で整理しますね。
この記事でわかること: アイルランド議会の記録・通信規制当局 ComReg・欧州委員会・英国政府・アイルランド入国管理局・外務省・各 eSIM プロバイダの公開情報を 2026 年 10 月 11 日時点でたどり、私 sasapy がふだん海外の eSIM を選ぶときの判断軸で整理しました。答えるのは次の 6 点です。
- アイルランドの SIM に身分登録を義務づける法律がない根拠と、それでも travel eSIM を選ぶ意味
- 北アイルランドの「見えない国境」——英国回線への自動接続、英国の ETA、陸路入国後の 30 日以内の出頭
- 通信事業者 3 社の現状と、2026 年 10 月に始まった eir の 3G 停波
- Nomad (公式・円建て)・Saily と eSIM4Travel (eSIMDB 掲載) の容量別料金と、「無制限」の 1 日上限
- 嵐の多い秋冬に、緊急通報・気象警報・交通・決済でデータが要る場面
- 日本人の入国条件 (ビザ免除・シェンゲン外) と外務省の安全情報
アイルランドの SIM に身分登録の義務はない——それでも travel eSIM を選ぶ理由
本ページの開示: 本ページにはアフィリエイトリンクが含まれており、ご利用に応じて当サイトに収益が発生する場合があります。規制情報と Nomad の価格は 2026 年 10 月 11 日に確認した値、Saily と eSIM4Travel の価格は集計サイト eSIMDB の掲載値 (更新日はそれぞれ 2026 年 10 月 4 日・9 月 23 日) で、私 sasapy がアイルランド議会 (Oireachtas) の記録・通信規制当局 ComReg・欧州委員会・英国政府・アイルランド入国管理局・外務省・通信事業者 (Three / Vodafone / eir) 公式・各 eSIM プロバイダ公式ページ、および eSIMDB の情報を主軸に整理しています。料金は変動が速いため、購入前に各社公式で最終確認してください。

登録の義務がないって、いつか変わったりしませんか?

可能性はあります。ComReg は 2026 年 3 月の協議文書で、プリペイドはチャージ後にだけ着信できる案を検討中と書いています。
アイルランドには、プリペイド SIM の購入者に身分の登録を義務づける法律が見当たりません。議会の記録をたどると、2013 年 3 月 12 日の下院の書面答弁で通信大臣が、全利用者の登録案は以前に検討したものの「実用的でない」と結論づけ、「事業者に全利用者の登録を義務づける提案は現時点でない」と答えています。規制当局 ComReg の2026 年 3 月 31 日付の協議文書 (ComReg 26/24)も、後払い契約は支払い口座を通じて本人確認 (KYC) が伴う、と注記しており、プリペイドを本人確認の伴わない経路として扱っています。
ただし「アイルランドの法律が SIM の登録を免除している」わけではなく、登録を求める法律がないというだけです。そして同じ協議文書は、詐欺 SMS 対策としてプリペイド SIM はクレジットをチャージするまで SMS や電話を受けられないようにする案を検討中だとも書いています。2026 年 9 月 7 日の下院の書面答弁によれば協議への意見は ComReg が検討している段階で、まだ施行されていません。現地 SIM の扱いは今後変わりうる、という前提で読んでください。
現地 SIM は本当に手軽——だから travel eSIM の利点は別のところにある
Three の旅行者向け「Visit Ireland」プランは、eSIM ならオンライン・アプリ・電話で開通でき、店舗に行く必要がないと案内されています。物理 SIM はダブリン空港ターミナル 1 の WH Smith か、ターミナル 1・2 の SIM Local の自販機で買えます。ページ上に本人確認の手順は書かれていません (店頭で身分証を求められるかどうかまでは確認できていません)。一方 Vodafone は、プリペイドの案内によると新しい番号で eSIM を始めるには店舗での手続きになります。
現地 SIM を店頭での本人確認つきで買う国と比べると、アイルランドでは travel eSIM の手軽さの差は小さめです。それでも私が travel eSIM を選ぶ理由は 3 つあります。日本を出る前にインストールまで終わらせて、着陸後すぐに使い始められること (現地で eSIM 側のデータローミングを ON にするのが前提)、日本の番号を残したまま 2 回線で動けること、そして次の章で扱う北アイルランドを含めるかどうかをプラン選びで調整できることです。
本当の落とし穴は北アイルランドとの「見えない国境」

国境を越えたかどうか、自分で気づけるものですか?

気づきにくいです。ComReg は国境付近で隣国の回線に自動でつながる例として北アイルランドを名指しし、手動選択を勧めています。
アイルランド島の北東部、ベルファストやジャイアンツ・コーズウェー、デリーがある北アイルランドは英国です。欧州委員会のローミングの案内は、英国が EU を離脱したため Roam Like At Home (EU 域内なら国内料金のままローミングできる制度) は英国では適用されない、と明記しています。そして ComReg のローミングの消費者向け案内は、国境付近で端末が隣国のネットワークにつながってしまう「意図しないローミング」の例として、北アイルランドでは国境越えのローミング料金がかかる場合があると書き、防ぐ方法として端末のネットワーク選択を「自動」から「手動」に切り替えることを挙げています。
「アイルランド eSIM」は基本的に共和国だけ
Nomad のアイルランド eSIM ページでは、アイルランド単国プランの対象国はアイルランドのみで、英国は含まれていません。他社の単国プランも、購入前に対象国の一覧を見るまでは「共和国だけ」と考えておくのが安全です。北アイルランドに寄るなら、対象国の一覧に United Kingdom (英国) が入っているプランを選ぶか、英国のプランを別に追加してください。どの地域プランが英国を含むかは各社・各プランで違い、本記事では確認しきれていないので、購入画面の対象国リストで必ず確かめてください。英国側の事情はイギリスの eSIM ガイドにまとめています。
北アイルランドに入るなら英国の ETA が必要
陸の国境に検問はありません。ただ英国内務省のETA ファクトシート (2026 年 4 月)は、アイルランドと北アイルランドの陸の国境には入国審査が一切ないとしたうえで、北アイルランドに入る人も英国の入国規則に従い、必要なら ETA を取得しなければならないと明記しています。免除されるのは英国・アイルランドの国民や、アイルランドの合法的な居住者などで、観光客は対象外です。日本のパスポートで短期観光するなら、ベルファストへの日帰りでも ETA が必要になります。
英国政府のETA 案内ページによると費用は £20 で、申請ページの説明では、オンラインまたは公式の UK ETA アプリで申請します。結果は通常 1 日以内にメールで届きますが、最大 3 営業日かかることもあります。有効期間は 2 年間 (パスポートの期限が先に来ればそこまで)。公式より高い手数料を取る代行サイトがあるとも注意されているので、申請は公式から行ってください。旅の途中でも申請はできますが、国境を越える数日前までには済ませておくのが私の勧める段取りです。
北から陸路でアイルランドに入ったら 30 日以内に出頭
見落とされやすいのが逆方向です。アイルランド入国管理局のEU 域外の国民向けの入国案内によると、EU・EEA・スイス・英国以外の国民が北アイルランドとの国境を通ってアイルランドに入った場合、到着から 30 日以内 (就労・ビジネス目的なら 7 日以内) に、ダンドークの入国管理事務所、ダブリン空港または港の入国審査、あるいは地元の警察 (Garda) の入国管理窓口に出頭する必要があります。関係するのは、ベルファストの空港に着いて陸路で南へ下るような旅程です。ダブリンから入国してベルファストを日帰りで往復する場合は、すでにダブリンで入国審査を受けています。
もうひとつ、ComReg はフェリーや飛行機の船内・機内で使われる衛星などのネットワークは Roam Like At Home の対象外で、高額な料金がかかりうると注意しています。アイリッシュ海をフェリーで渡るときは、船内ではモバイルデータを切っておくと安心です。
回線事情——3 社体制と、2026 年 10 月に始まった eir の 3G 停波

古いスマホでも、向こうでちゃんと使えますか?

4G か 5G 対応なら影響を受ける可能性は低いです。ComReg によれば、eir は 2026 年 10 月 1 日から 3G を段階的に停止中です。
アイルランドで自前の電波を持つ移動体通信事業者は Three・Vodafone・eir の 3 社です。ComReg の2026 年第 2 四半期の主要データでは、音声契約 (モバイルブロードバンドと機器間通信を除く) のシェアが Vodafone 31.8%・Three 27.7%・eir 24.9% で、残りを Tesco Mobile などの MVNO が分け合っています。回線契約全体は 11,028,477 件、そのうち 5G は 3,337,063 件 (30.3%) でした。英国で Vodafone と Three が統合したニュースがありましたが、それは英国の話で、アイルランドでは 3 社とも別々に営業しています。
ComReg の3G 停波の案内によると、eir は 2026 年 10 月 1 日から 3G を段階的に停止しており、ドニゴールから始めてスライゴは 10 月 14 日からと、数週間かけて地域ごとに進める計画です (eir の回線を使う GoMo や Lyca Mobile も対象)。Vodafone は 2024 年 10 月にすでに 3G を止めています。ただし 2G は残り、3G と 2G にしか対応しない古い端末も 2G で通話はできる一方、データ通信には影響が出ます。4G・5G 対応のスマホなら影響を受ける可能性は低い、というのが ComReg の説明です。データ専用の travel eSIM は 4G/5G で使う前提なので、普通のスマホなら心配は要りません。
5G は広く届くが、高速な帯域と北西部はまだ薄い
欧州委員会のデジタルの 10 年 2026 年版 アイルランド国別報告書 (2025 年データ) では、アイルランドの5G カバー率は 96.31% (EU 平均 96.79%)、人口のまばらな地域でも 89.14% と、5G そのものは全国に広く届いています。一方で、大容量を流せる 3.4〜3.8GHz 帯の 5G は 65.66% (EU 平均 74.75%) にとどまり、報告書は地域別に北部・西部地域が 5G で弱いと書いています。ドニゴールやコネマラ、メイヨーのような北西部をドライブするなら、地図をオフライン保存しておくのが無難です。通信速度の具体的な数値は、一次情報までたどれる計測値がなかったため本記事では扱いません。
travel eSIM が乗る回線は、Nomad が公式ページで3 (Three) と eir (いずれも 5G 表示) を明記しています。eSIM4Travel は集計サイト eSIMDB の掲載でプラン名が「Ireland (Vodafone, Three)」となっており、5G 表示があります。Saily は乗り入れ回線を確認できなかったため、本記事では書きません。
使用容量別の eSIM 料金比較 (2026 年 10 月時点)

「無制限」プランなら容量を気にせず使えますよね?

名前だけです。Nomad の公式ページでは 1 日 2GB を超えると低速になり、Saily や eSIM4Travel にも 1 日の上限があります。
料金は情報源の確かさが社ごとに違うので、そこを分けて並べます。Nomad は公式ページの価格 (円建て、括弧内は同ページの米ドル表示、2026 年 10 月 11 日確認)、Saily と eSIM4Travel は集計サイト eSIMDB の掲載価格 (米ドル)です。eSIMDB の更新日は Saily が 2026 年 10 月 4 日、eSIM4Travel が 2026 年 9 月 23 日です。いずれもデータ専用で、アイルランドの電話番号や SMS は付きません。
容量別の価格一覧 (アイルランド単国プラン)
| 容量 / 有効期間 | Nomad (公式) | Saily (eSIMDB による) | eSIM4Travel (eSIMDB による) |
|---|---|---|---|
| 1GB / 7 日 | ¥712 (US$4.50) | US$3.99 | US$1.19 |
| 3GB / 30 日 | ¥1,424 (US$9.00) | US$7.99 | US$2.32 |
| 5GB / 30 日 | ¥1,978 (US$12.50) | US$10.99 | US$3.38 |
| 10GB / 30 日 | ¥2,532 (US$16.00) | US$17.99 | US$6.05 |
| 20GB / 30 日 | ¥3,165 (US$20.00) | US$25.99 | US$11.38 |
| 50GB / 30 日 | ¥7,122 (US$45.00) | 単国プランの掲載なし | US$30.68 |
この表の範囲では、どの容量でも eSIMDB 掲載の eSIM4Travel が最も安いという並びです。ただしこれは集計サイトの数字で、eSIM4Travel の公式ページでは価格を直接確認できませんでした。提供元の公式ページで価格を確認できたのは Nomad だけで、回線 (3 / eir) も公式に明記されています。Saily と Nomad を米ドルで比べると、1GB〜5GB は Saily が安く、10GB と 20GB は Nomad が安い、という逆転が起きます。
「無制限」プランの 1 日上限
| プロバイダ | 1 日あたりの高速枠 | 期間と価格の例 |
|---|---|---|
| Nomad (公式) | 2GB/日、超過後は低速化 | 3 日 ¥1,741 / 5 日 ¥2,849 / 7 日 ¥3,956 / 10 日 ¥5,222 |
| Saily (eSIMDB による) | 5GB/日、超過後は低速化 | 10 日 US$34.99 / 15 日 US$48.99 / 30 日 US$71.99 |
| eSIM4Travel (eSIMDB による) | 3GB/日、超過後は低速化 | 3 日 US$5.52 / 7 日 US$11.91 / 10 日 US$16.70 |
どの社も「無制限」は1 日ごとの高速枠つきです。動画を長時間見たりテザリングで PC 作業をしたりする日がなければ、容量プランのほうが総額を抑えやすい、というのが私の選び方の基準です。Nomad のプランは購入から 60 日以内に開始でき、ネットワークに接続した時点 (または 60 日経過時) に自動で始まります。
現地 SIM の価格 (参考)
比較のために現地 SIM も並べておきます。Three の旅行者向けプランは、Visit Ireland 5GB が €15 (7 日ごとにチャージ、アイルランド国内通話 50 分付き)、Visit Ireland 25GB が €25 (28 日ごとにチャージ、通話・SMS 250、国際通話 50 分付き)です。25GB/28 日 €25 は、上の表の 20GB/30 日 (eSIM4Travel US$11.38・Nomad ¥3,165 (US$20.00)・Saily US$25.99) と並べて比べられる水準で、アイルランドの電話番号が付くのが travel eSIM にない利点です。ただし Three の規約は「Visit Ireland の容量はアイルランド共和国内でのみ利用可」としており、カードの表記 (「Ireland and EU Data」) と食い違うため、北アイルランドや他の EU 諸国で使えるとは考えないでください。eir のプリペイドは「€10 から」と案内されていますが、プランの詳細は確認できなかったため載せていません。
クーポンコード一覧 (2026 年 10 月時点)
| プロバイダ | クーポンコード | 割引 | 備考 |
|---|---|---|---|
| Saily | CAIRNR6205 |
$5 OFF | 適用条件は Saily の規約で確認 |
| Nomad | ILEXBDNSXSBA |
$5 OFF | 適用条件は Nomad の規約で確認 |
| eSIM4Travel | 当サイト専用コードなし | なし | 表示価格のまま比較 |
クーポンには対象プランや最低利用金額、初回限定などの条件がつくことがあります。1GB プランのように表示価格が $5 を下回るプランでは、割引がどう適用されるか分からないので、決済画面で割引後の金額を確かめてから購入してください。
推奨 eSIM 3 選——旅程と「確かさ」で選び分ける
3 社は強みがはっきり分かれます。価格の安さを取るか、公式で確認できる情報の確かさを取るか、「無制限」プランの 1 日の高速枠の大きさを取るかで選んでください。北アイルランドに寄る場合は、どの社でも対象国に英国を含むプランかどうかを最初に確認します。
eSIM4Travel——共和国内だけで価格を最優先するなら
eSIMDB の掲載 (2026 年 9 月 23 日更新) では、アイルランド単国プランが 1GB/7 日 US$1.19 から 50GB/30 日 US$30.68 まで。上の表では全容量で最も安く、プラン名に Vodafone と Three の名前があり 5G 表示もあります。当サイト専用のクーポンコードはありませんので、表示価格のまま判断してください。公式のアイルランド eSIM ページで、購入前に最新の価格と対象国を確認するのがおすすめです。
Nomad——公式の価格と回線で選びたいなら
Nomad は今回の 3 社で唯一、公式ページで円建て価格と乗り入れ回線 (3 / eir、5G) を確認できるプロバイダです。1GB/7 日 ¥712 から 50GB/30 日 ¥7,122 まで。10GB と 20GB では Saily より安くなります。アイルランド単国プランの対象はアイルランドのみなので、北アイルランドに寄るなら英国を含むプランを別に検討してください。クーポンILEXBDNSXSBAで $5 OFF。料金はNomad のアイルランド eSIM ページで最新を確認してください。
Saily——「無制限」の 1 日枠を重視するなら
eSIMDB の掲載 (2026 年 10 月 4 日更新) では 1GB/7 日 US$3.99・3GB/30 日 US$7.99・5GB/30 日 US$10.99 で、1〜5GB では Nomad より安くなります (どの容量でも最安は eSIM4Travel)。データ専用で電話番号・SMS は付きません。Saily ならではの点は「無制限」の 1 日の高速枠が 5GB と、3 社の中でいちばん大きいことで、1 日 2〜3GB では足りない使い方 (動画やテザリングが多い日) がある人に向きます。10 日 US$34.99 からと期間あたりの価格は高めなので、使い方と照らして選んでください。クーポンCAIRNR6205で $5 OFF。詳しくはSaily のアイルランド eSIM ページで確認できます。
アイルランドの前後に大陸へ回る方は、フランスの eSIM ガイドやオランダの eSIM ガイドもあわせてどうぞ。アイルランドはシェンゲン圏外なので、大陸側の入国手続きは国ごとの記事で確認してください。
出発前にやること——端末の確認と eSIM の設定
料金を比べる前に、まず手持ちの端末が eSIM に対応していて、SIM ロックが解除されているかを確認してください。Apple のデュアル SIM のサポート文書によると、eSIM を使えるのは iPhone XS・XS Max・XR 以降です。SIM ロックはApple の案内どおり「設定」→「一般」→「情報」で確認でき、「SIM ロックなし」と出ていれば解除済みです。解除できるのは契約している通信会社だけなので、出発前に済ませておきましょう。Android の Pixel はGoogle の案内で Pixel 3a 以降がデュアル SIM に対応しています。
インストールは日本の自宅 Wi-Fi で済ませるのが私の定番の段取りです。出発前に QR コードを読み取り、データローミングは OFF のままにしておき、アイルランドに着いてから eSIM 側のローミングを ON にします。「モバイルデータ通信」だけを eSIM 側に切り替えれば、日本の番号での SMS 受信 (二段階認証など) も残せます。ComReg も、eSIM に切り替える設定をしないと端末が元の回線を使い続けることがある、と注意しています。なお日本の SIM は EU の事業者の SIM ではないため、Roam Like At Home の対象外です。日本の通信会社の海外ローミング料金は、各社の案内で確認してください。
北アイルランドとの国境付近を走るときは、前の章のとおり「ネットワーク選択」を手動にして、アイルランドの事業者 (Three・Vodafone・eir のうち使っている eSIM が対応するもの) を選んでおくと、知らないうちに英国の回線へ移る事態を防げます。
嵐・緊急通報・交通・決済——アイルランドでデータが要る場面

スマホに緊急速報みたいな通知は来るんですか?

アイルランド政府は携帯への警報システムの調達を 2026 年 6 月に承認したばかりで、運用開始は 2027 年の見込みです。
ドイツ外務省のアイルランド渡航情報は、特に 9 月から 12 月にかけて、ハリケーン級の低気圧が大西洋から来ることがあるとし、アイルランド気象局 Met Éireann の警報 (アプリもあり) に従うよう勧めています。一方で、日本の緊急速報のように携帯電話へ一斉に警報を送る仕組みは、アイルランド共和国ではまだ準備段階です。アイルランド政府の 2026 年 6 月 5 日の発表では、全国的なセル・ブロードキャスト警報システムの調達を承認し、2026 年に調達、2027 年に導入の見込みとされています。北アイルランドは英国政府のEmergency Alertsの対象です。共和国内では、気象警報は自分でアプリやニュースを見て受け取る必要があり、そのためにもデータ回線は欠かせません。
緊急通報は 112 / 999、SMS 通報には電話番号が要る
アイルランドの緊急通報は 112 または 999 で、アイルランド政府の案内によれば 112 は無料で、携帯でも固定電話でもかけられます。ComReg の嵐・悪天候への備えは、クレジットが残っていなくてもどの回線からでも 112 / 999 にかけられると説明し、充電とモバイルバッテリーの準備も勧めています。112 には声で話せない人などのための SMS 通報もありますが、SMS は電話番号が要るので、データ専用の travel eSIM からは送れません。日本の SIM を回線として残しておけば、通話や SMS が使える状態は保てます。ただし海外の番号から 112 へ SMS を送れるかどうかは、本記事では確認できていません。
ダブリンの交通はまだ銀行カードのタッチ不可
ヨーロッパの都市では銀行カードをかざして乗れる交通が増えていますが、ダブリンはまだです。RTÉ の報道 (2026 年 1 月)によると、交通当局 NTA は新しい読み取り機を 2027 年に設置し、銀行カードやスマホでのタッチ決済は 2028 年に始める計画です。それまでは交通系 IC カードの Leap Card が基本で、Leap Card は導入後も引き続き使えるとされています。Leap Card の旅行者向け券の価格は確認できなかったため、本記事では載せていません。
タクシーは配車アプリが便利です。Uber はアイルランドでは免許を持つタクシーを呼ぶ形で、ダブリン・コーク・ゴールウェイ・リムリックなどの都市が案内されています。Bolt もダブリンで営業しており、FREENOW もアイルランドで使えます。ドイツ外務省によれば、カードやスマホでの支払いはどこでも可能で、店やレストランでの現金払いはむしろ少なくなりつつあり、100 ユーロ札のような高額紙幣は受け取ってもらえないこともあります。支払いと配車の両方でスマホに頼る場面が多い国です。
日本人のアイルランド入国と外務省の安全情報

シェンゲンのビザや新しい EES は、関係ありますか?

アイルランドはシェンゲン協定に入っていません。入国管理局も、新しい出入国システム EES に参加していないと明記しています。
アイルランドは EU 加盟国で通貨はユーロですが、アイルランド政府の市民向け情報サイトが書くとおりシェンゲン協定には入っていません。外務省の安全対策基礎データによると、日本とアイルランドの間には査証免除の取決めがあり、観光などの非営利活動で滞在が 6 か月以内なら査証は免除 (入国時の最長許可期間は 90 日)です。ただし最近は入国審査が厳しく、片道航空券しかない、宿泊先が決まっていない、所持金が少ないといった場合に入国を拒否される例があるとも書かれています。帰りの航空券や宿泊先の情報はスマホですぐ見せられるようにしておきましょう。
欧州で話題の出入国システム EES について、アイルランド入国管理局は「アイルランドは EES に参加しておらず、直接アイルランドに来る旅行者は対象にならない」と明記しています。ETIAS も欧州委員会の案内では現時点で運用されておらず、対象はシェンゲン圏とキプロスなので、アイルランドだけの旅行では関係ありません。大陸のシェンゲン圏を経由する旅程なら、そちらの国境で EES の手続きがあります。
外務省の安全情報と、運転・日曜の注意
外務省 海外安全ホームページのアイルランドのページは、2026 年 10 月 11 日時点で「現在、危険情報は出ておりません。」「現在、スポット情報は出ておりません。」と表示しており、感染症危険情報も出ていません (外務省 アイルランドのページ)。一方で安全対策基礎データは、2024 年の犯罪の総件数は約 19 万 1,000 件で減少傾向にあるものの、窃盗は前年比約 5,000 件増の約 7 万 6,000 件になっていること、ダブリンでギャング同士の抗争による発砲事件があること、ダブリンで少年グループが外国人に暴行や恐喝をする事件が起きていて過去に日本人の被害もあることを挙げ、人混みでの注意を呼びかけています。
レンタカーで回る人は、アイルランドは左側通行で、日本の運転免許で運転するには渡航前に日本で国際運転免許証を取得する必要がある点に注意してください (外務省)。また日曜の午前中は閉まっている店があり、公共交通の本数も減ります。3 か月未満の滞在なら、外務省の「たびレジ」に登録しておくと現地の安全情報をメールで受け取れます。
よくある質問
アイルランドで SIM を買うのに身分証の登録は必要ですか?
2026 年 10 月時点で、プリペイド SIM の購入者に身分登録を義務づける法律は見当たりません。2013 年に通信大臣が議会で登録を義務づける提案はないと答弁しています。ただし ComReg はプリペイド SIM の開通ルールの見直しを協議中で、今後変わる可能性はあります。travel eSIM についても、アイルランド側で求められる登録手続きはありません (購入時のアカウント作成などは各プロバイダの手順に従います)。
アイルランドの eSIM は北アイルランドでも使えますか?
単国プランは基本的にアイルランド共和国だけが対象です (Nomad のアイルランドプランの対象国はアイルランドのみ)。北アイルランドは英国で、EU の Roam Like At Home も適用されません。ベルファストなどに行くなら、対象国に英国を含むプランを選ぶか、英国のプランを追加してください。
ダブリンからベルファストへ日帰りするだけでも ETA は必要ですか?
日本のパスポートで観光する場合は必要です。陸の国境に審査はありませんが、英国内務省は北アイルランドに入る人も ETA が必要なら取得しなければならないとしています。費用は £20 で、公式サイトか UK ETA アプリで申請し、結果は通常 1 日以内、最大 3 営業日かかります。
アイルランドではまだ 3G が使えますか?
事業者によります。ComReg によると Vodafone は 2024 年 10 月に 3G を停止し、eir は 2026 年 10 月 1 日から段階的に停止しています。4G・5G 対応のスマホなら影響を受ける可能性は低く、データ専用の travel eSIM は 4G/5G で使います。
「無制限」プランは本当に無制限ですか?
1 日ごとの高速枠があります。Nomad は 2GB/日 (公式)、Saily は 5GB/日、eSIM4Travel は 3GB/日 (いずれも eSIMDB による) で、超えると低速になります。
日本人はアイルランドにビザなしで何日滞在できますか?
外務省によると、観光などで 6 か月以内の滞在なら査証は免除され、入国時の最長許可期間は 90 日です。アイルランドはシェンゲン協定に入っていないので、シェンゲンの 90 日ルールとは別に扱われます。
ダブリンのバスや路面電車は銀行カードのタッチで乗れますか?
2026 年 10 月時点ではまだ乗れません。RTÉ の報道によると、銀行カードやスマホでのタッチ決済は 2028 年に始まる計画で、それまでは Leap Card などを使います。
どの eSIM がアイルランドでおすすめですか?
共和国内だけで価格を最優先するなら eSIM4Travel (eSIMDB 掲載で全容量最安・当サイト専用クーポンなし)、公式で価格と回線を確かめたいなら Nomad (クーポンILEXBDNSXSBAで $5 OFF)、「無制限」の 1 日枠 (5GB) を重視するなら Saily (1〜5GB は Nomad より安い・クーポンCAIRNR6205で $5 OFF) です。北アイルランドに寄るなら、どの社でも英国を含むプランかを先に確認してください。
まとめ——アイルランド旅行に最適な eSIM の選び方
アイルランドでは「SIM の登録義務はない、問題は北アイルランドとの見えない国境」と覚えておけば迷いません。現地 SIM の購入にも身分登録を義務づける法律はありませんが、travel eSIM なら出発前に準備を終えて、着陸後すぐに使い始められます。北アイルランドに寄るなら、英国を含むプランと英国の ETA をセットで用意してください。
- 共和国内で価格最優先: eSIM4Travel (eSIMDB 掲載で 1GB/7 日 US$1.19 から・当サイト専用クーポンなし)
- 公式の価格と回線で選ぶ: Nomad (1GB/7 日 ¥712 から・
ILEXBDNSXSBAで $5 OFF) - 「無制限」の 1 日枠重視: Saily (1 日 5GB は 3 社で最大・1GB/7 日 US$3.99 から・
CAIRNR6205で $5 OFF) - 北アイルランドに行くなら: 英国を含むプラン + 英国の ETA (£20)、国境付近はネットワーク選択を手動に
- 共通の前提: 端末の eSIM 対応と SIM ロック解除を確認し、日本の SIM は SMS 用に残しておく
ほかの国の eSIM ガイドは cairnroam 日本語版のトップページ から探せます。記事の内容について気づいた点があれば お問い合わせフォーム からお知らせください。
参考文献
- アイルランド議会 (Oireachtas) — 下院 書面答弁 2013 年 3 月 12 日 Mobile Telephony — 全利用者の登録を事業者に義務づける提案は現時点でないとの通信大臣答弁
- アイルランド議会 (Oireachtas) — 下院 書面答弁 2026 年 9 月 7 日 Crime Prevention — 詐欺 SMS 対策の協議への意見を ComReg が検討中
- ComReg — Combatting Scam SMS: Preliminary Consultation (ComReg 26/24, 2026-03-31) — 後払いは KYC が伴うとの注記、プリペイドはチャージ後のみ着信可とする案
- ComReg — Quarterly Key Data Report Q2 2026 — 回線数 11,028,477、音声契約シェア Vodafone 31.8%・Three 27.7%・eir 24.9%
- ComReg — 3G Retirement — eir は 2026 年 10 月 1 日から段階的に 3G 停止、Vodafone は 2024 年 10 月に停止、2G は存続
- ComReg — Eir 3G switch-off from October — eir の 3G 停波の告知
- ComReg — Roaming — 北アイルランドでの意図しないローミングと手動ネットワーク選択、船内・機内ネットワーク
- ComReg — Storms and Severe Weather — クレジットがなくても 112 / 999 に発信可能
- 欧州委員会 — Digital Decade 2026 Country Report: Ireland — 5G カバー率 96.31%、3.4〜3.8GHz 帯 65.66%、北部・西部地域が弱い
- 欧州委員会 — Roaming — Roam Like At Home は英国では適用されない
- 英国内務省 — Electronic Travel Authorisation (ETA) factsheet, April 2026 — 北アイルランドへの入域にも ETA が必要、費用 £20
- GOV.UK — Get an electronic travel authorisation (ETA) — 費用 £20、公式より高い代行サイトへの注意
- GOV.UK — Apply for an electronic travel authorisation (ETA) — オンライン / UK ETA アプリで申請、審査は通常 1 日以内・最大 3 営業日、有効期間 2 年
- アイルランド入国管理局 — Entry for non-EU, non-EEA, non-Swiss and non-UK nationals — 北アイルランドから陸路で入国した場合は 30 日以内に出頭
- アイルランド入国管理局 — EU Entry/Exit System (EES) — アイルランドは EES に不参加
- Citizens Information — The Schengen Area — アイルランドはシェンゲン協定に不参加
- 欧州委員会 — ETIAS — ETIAS は現時点で運用されていない
- アイルランド政府 — How to contact emergency services in Ireland — 112 / 999、112 は無料、SMS 通報
- アイルランド政府 — Cell Broadcast Public Warning System の調達承認 (2026-06-05) — 2027 年導入見込み
- GOV.UK — Emergency Alerts — 英国政府の緊急警報システム
- Met Éireann — Warnings — アイルランド気象局の気象警報
- RTÉ — Contactless ticketing to come into effect in 2028 (2026-01-21) — ダブリン交通の銀行カードでのタッチ決済は 2028 年開始予定
- Three Ireland — Irish SIM for visiting Ireland — Visit Ireland 5GB €15 / 25GB €25、オンライン開通、ダブリン空港での販売
- Vodafone Ireland — Pay as you go SIM only — 新規番号の eSIM は店舗で手続き
- 外務省 海外安全ホームページ — アイルランド 安全対策基礎データ — 査証免除、犯罪動向、左側通行と国際運転免許証
- 外務省 海外安全ホームページ — アイルランド 危険・スポット・広域情報 — 2026 年 10 月 11 日時点で危険情報・スポット情報の発出なし
- ドイツ外務省 — Irland: Reise- und Sicherheitshinweise — 9〜12 月の大西洋の低気圧、Met Éireann の警報、キャッシュレス決済
- Apple — Using Dual SIM with an eSIM — eSIM 対応機種
- Nomad — Ireland eSIM (2026-10-11 時点) — 3 / eir 回線、対象国アイルランドのみ、1GB/7 日 ¥712 から
- eSIMDB — Saily Ireland (2026-10-04 更新) — 1GB/7 日 US$3.99 から、「無制限」は 5GB/日
- eSIMDB — eSIM4Travel Ireland (2026-09-23 更新) — 1GB/7 日 US$1.19 から、Vodafone / Three 回線
最終更新日: 2026-10-11

